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フランス語 発音まとめノート

フランス
フランス


・発音記号など

フランス語発音ノート:
・初心者に大切なのは理論よりも実践
・フランス語発音と英語発音の違い

フランス語の発音の特徴?

(1)イントネーション

文末イントネーション

補論 日本人がフランス語の母音発音を覚えるには?

日本人がフランス語母音の発音を覚えるには、日本人だと意外と気づかないで習慣となっている国語(母国語)の影響や、義務教育で学んだ学校英語(第1外国語)などいくつかの意識(または無意識)や先入観などがあります。

以下では補足説明として日本人がフランス語の母音を覚えるときのヒントになりそうな「意識」や「考え方」について考えてみたいと思います。

・フランス語の母音は複雑!?
・欧米アルファベットと日本語の五十音の違い
・日本語にフランス語母音の「音」はあるか?
・日本人が欧米の発音で困る「順序」問題

フランス語の母音は複雑!?

複雑といえば複雑ですよね。

短母音(たんぼいん)小計14
ア(a, à, â) 3、 イ(i, î, y) 3 、エ (e, é, è, ê)4、オ (o, ô) 2
日本語では母音に分類していないユ (u, û) 2

複合母音(ふくごうぼいん)小計10
ウ (eu, œu, ou, où, oú) 5、エ (ai, ei) 2、オ (au, eau) 2
日本語では母音に分類していないワ (oi) 1

このようにフランス語では合計24の母音があります。

比較のポイント

比較のポイント(案)
・フランス語母音数は多い!?
:おもな母音で約24※
(※諸説あり:母音の種類や数も諸説あり)
:カタカナ母音*で発音を簡単にわけると約7種
・アルファべ順とあいうえお順の違い?
:音の順序と重複の2つ
:カタカナ母音*で比べると
(アルファべ順 11)
アエイオユイエオ
(あいうえお順 7)
アイウエオユワ

フランス語の母音は数が多くて覚えるのがたいへん。発音母音学習の入門時には簡単のためにカタカナ発音*でわけてみるのもひとつの方法。両方とも日本語の音/カタカナ母音*/でいえばざっくり7種類。

アルファべ順とあいうえお順では、音の並び順の違い、似たような音の重複の2点が異なります。

欧米アルファベットと日本語の五十音の違い

ここでは、フランス語の母音がテーマ。英語でも使われるアルファベットと日本語の五十音の違いについてふれておきます。

(1)ルーツ・由来の違い

簡単にいうと、フランス語などはラテン語のアルファベットが元になっています。日本語の五十音順はサンスクリット語が元になっているそう。

(2)母音の「数」と「種類」の違い

また、英語でもそう。日本人が欧米言語の発音を学ぶとき、まずつまづくのが母音の「数」と「種類」。たくさんあって、複雑で、しかも日本語にはない母音?なんていわれると、かなりの心理的抵抗感もあるかもしれません。

(3)「順序」の違い

さらに、意外と見落としがちなアルファベットと日本語の五十音の違いが「順序」の違い。
この記事でふれたように、日本人が欧米の言語に入門するとき、もしなかなか頭に入らなければ順序の違いをそろえると比較しやすくなるかもしれません。

日本語にフランス語母音の「音」はあるか?

日本語にもフランス語母音の「音」はある。母音の文字として表していないだけ

さて、上でふれたような心理的抵抗感を減らすにはどう考えたらよいでしょうか。
ここでは、母音の学習の準備運動として、もう少しこのつまづきの対処法を考えてみます。

(1)「音がない」のではなく「表し方」が違うだけ

よく「日本語にない母音」といわれます。これは半分正解で半分間違いだと思います。

母音の発音記号を例にみてみましょう。

まず、「母音」の発音記号が表している表記でみると、たしかに日本語にはない発音記号も含まれるのでこの意味では正解。

ただ、「母音」の発音記号によって表されている「音」自体は存在するので、この点では不正解。

フランス語の母音の発音記号は、上でふれたように24母音あります。日本語の発音記号と共通するものは [a,i,u,e,o]の5つだけ。ほかの発音記号19[à â î y eu œu ou où oú é è ê ai ei ô au eau û oi]は日本語にない母音の表記(発音記号)。

?実は日本語にも音はある。母音として分類していないだけ。

「だけ」といっても相当な影響があるので語弊があるかもしれません。似たような現象はよくある話。たとえば色彩。和の色といわれるようにおなじ緑でも、老緑(おいみどり)、常盤色(ときわいろ)、緑青色(ろくしょういろ)、萌黄(もえぎ)、若草色(わかくさいろ)など、たくさんのことばがあります。

このように、言語にはそれぞれ文化的背景があります。そして、それは優劣ではなく単なる「違い」でしかありません。それぞれ長短がある。日本語の母音の方が複雑な音韻をシンプルに5文字でまとめたわかりやすさという利点もあれば、フランス語の母音の方が音韻を細かく分類してより音韻という事実と文字という表現を近づけた科学性という利点がある。

さりとて、色彩や公共交通の時間をみれば日本人がフランス人より厳密さや科学性がないとはいえないでしょうし、チーズやハムなどの畜産品は欧州が本場で、魚は日本などなど、それぞれ風土歴史の違いによって得意不得意があるでしょう。

したがって、一見、母音が複雑そうにみえても、根底にはどこか通じるものがある。文法も然りで、文法用語は違っても、言ってる中身は同じこと。だから、母音表記や文法用語などに過度に惑わされずに、その本質を考えてみることが大事だと思う。

この話。苦手意識の心理的抵抗感を払しょくするきっかけになるかわかりません。とりあえずアルファベットアレルギーを減らすための考え方は色々あるでしょうということをお伝えできればと思います。要は、意識の転換。

なお、言語学では、こうした「音」や「色」など自然界に物理的に存在するなかみのことを「シニフィエ(signifié)」(表され)、単語などの文字表現を「シニフィアン(signifiant)」(表し)といいます。フランスのソシュールという言語学者の用語。

日本人が欧米の発音で困る「順序」問題

日本人。欧米諸語、とくにラテン文字のアルファベットで書かれる英語やフランス語、スペイン語などの言語を学ぶとき、意外とやっかいなのがアルファベットの順序

英語のアルファベットの順

a b c d e f g h i g k l m n o p q r s t u v w x y z

母音もこれにならっています。

一般的な語学の教科書ではアルファベット順に書いてあります。

つまり、英語の母音だと、

a e i o u

の順。

アルファベットの順序になれている欧米人にはこれが自然な順番でしょう。
。そもそもアルファベットと異なる順序の50音順(あいうえお順)になれている日本人にはいきなり母音の発音を「アエイオウ」で暗記せよ、といわれても少し戸惑う部分。

補論あとがき

ここではフランス語の母音について、発音記号や覚えるときのコツなどをまとめてみました。

日本語にもフランス語母音の「音」はある。母音の文字として表していないだけ

なお、フランス語の発音については、まだまだ複合母音や子音などもあります。

そちらは機会があれば別稿でふれたいと思います。

ではまた À bientôt

(関連記事)

フランス語の子音

フランス語の複合母音

フランス語の発音その他

<フランス語会話でよく使う具体例>

発音練習はフランス語会話でよく使う単語や役に立つ例文

<IPA>

発音記号は、国際音声記号「IPA」(英語 International Phonetic Alphabet )で表記。

ただし、フランス語入門から初級レベル(CEFR A1~A2)の対象読者としては、例えばフランスの海外旅行やビジネスでも海外出張などで挨拶や初歩的なやりとりができるレベルを念頭に書いています。

そのため、音声学・音韻論などの専門用語はなるべく使わず実用的な説明を心がけています。

なお、一部フランス語中級(CEFR B1~B2)レベルの事項も含まれる場合もあるかもしれませんが、そちらはなるべく補足として分けて記載したいと思います。

(※いずれにせよ言語学者向けのサイトではございません。そちらは大学などの専門サイトをご参照ください。)

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