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サンバ曲(ブラジル)プレイリスト(マンゲイラ+)

ブラジル
ブラジル
ひまわりサン母
ひまわりサン母

「サンバの曲ってリオのカーニバル以外にどんなのがあるの?」

サンバとはわかりやすくいえばブラジルのリズム歌謡。もっといえば「歌」。

ブラジルのサンバといえばカルナバルのお祭りサンバのイメージもありますがそれは一面的なもの。ブラジルのサンバには街角や庭先で老人が弾き語りするような落ち着いた曲もあります。

ここでは、そんな普段着のサンバ曲をご紹介。今回はカルナヴァルに参加しているサンバスクールのエスコーラ・ヂ・サンバ(ポルトガル語 Escola de samba)にゆかりのあるサンバ歌手たちのプレイリストを作ってみました。

リオのカーニバルなどのお祭りをきっかけに、日常のブラジルのサンバという音楽に興味をもった方に聞いていただければ幸いです。

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サンバのプレイリスト

プレイリスト名 『brasil samba mangueira+』

曲名 / アーティスト / アルバム / 時間

1 Manha de Carnaval – Euridice (remastered)/ Luiz Bonfa & Antonio Carlos Jobim *筆者注歌 エリゼッチ・カルドーゾ(song by Elizeth Cardoso) / Orfeu Negro (Original Sound Track) / 3:00
2 愛するマンゲイラ(Verde Que Tequero Rosa) / カルトーラCartola) / Verde Que Te Quero Rosa / 3:08
3 Minha Festa / ネルソン・カヴァキーニョNelson Cavaquinho) / Nelson Cavaquinho / 2:23
4 Exaltação à mangueira / ジャメラォンJamelão) / Enciclopédia Musical Brasileira / 3:09
5 Mangueira Chegou / ヴェーリャ・グァルダ・ダ・マンゲイラVelha Guarda Da Mangueira) / Velha Guarda da Mangueira e Convidados / 3:24
6 Sei Lá Mangueira / エリゼッチ・カルドーゾ / A Bossa Eterna De Elizeth E Cyro (Vol. 2) / 4:30
7 Exaltação À Mangueira / ベッチ・カルヴァーリョBeth Carvalho) / Pérolas / 3:27
8 Seleção De Sambas Da Mangueira (Medley) / エリゼッチ・カルドーゾ / Todo Tempo Que Eu Viver / 7:00
9 Nasceste de uma Semente – Semente do Samba / クレメンティーナ・ヂ・ジーザス(ヘスス)Clementina de Jesus) / No Tom da Mangueira / 4:22
10 Os Cinco Bailes da História do Rio / イヴォン・ララDona Yvone Lara *Dona Ivone Lara) / Escolas de Samba – Enredos – Império Serrano / 3:13
11 Sei Lá Mangueira / オス・オリジナイス・ド・サンバOs Originais Do Samba) / Os Originais Do Samba / 4:02
12 Salve A Mangueira (A Mangueira Não Pode Parar) / Beth Carvalho / Na Fonte / 2:04
13 Mangueira No Carnaval de Veneza (2010)/ ソシオス・ダ・マングエイラSócios da Mangueira) / Sambas da Década / 4:31
14 A Mangueira Não Morreu – Fala Mangueira – Salve a Mangueira – Despedida de Mangueira / Velha Guarda Da Mangueira / Velha Guarda da Mangueira e Convidados / 3:18
15 Se Você Quiser / Beth Carvalho / Mundo Melhor / 2:53
16 Na Hora Da Sede / クレメンティーナ・ヂ・ジーザス / Sol de Verão 2021 / 2:50
17 Barracão (Ao Vivo Em Tokio / 1977)/ エリゼッチ・カルドーゾ / Live In Japan (Ao Vivo Em Tokio / 1977) / 4:12
18 Vou Festejar / Beth Carvalho / Firme E Forte No Pagode / 3:09
19 Pedro Pedreiro / クアルテート・エン・シーQuarteto em Cy) / Chico Em Cy / 2:40
20 Boa Noite / Jamelão / Cada Vez Melhor / 4:40
21 ピアノ・ナ・マンゲイラPiano na Mangueira)/ クアルテート・エン・シー & MPB4 / Bate Boca – As Músicas De Tom Jobim & Chico Buarque / 2:23
22 Palavrinhas Mágicas / アンジェリカAngélica) / Angélica / 3:39
23 Noite Dos Mascarados (Live 1975) / シコ・ブアルキ & マリア・ベターニアChico Buarque & Maria Bethania) / Chico Buarque & Maria Bethania / 2:11
24 A Flor e o Espinho (Citação: Sombras da Água) / マリア・ベターニアMaria Bethania) / Mangueira – a Menina Dos Meus Olhos / 3:31
25 Bem-Vindo Ao Parque de Diversões Dos Sócios da Mangueira (2016) / Sócios da Mangueira & Xandinho/ Sambas da Década / 6:37
26 Por Tudo o Que É Mais Sagrado (2019) / Sócios da Mangueira & Xandinho / Sambas da Década / 5:26
27 Love Squall (Po do amor)feat. ソニア・ローザSonia Rosa) / 大野雄二(Ohno Yuji)/ THE BEST COMPILATION of LUPIN THE THIRD 「DIVA FROM LUPIN THE THIRD」 / 4:06
28 ELIS / 渡辺貞夫Watanabe Sadao) / ELIS (2017 Remaster) / 7:05
29 マンゲイラ・メドレー:マンゲイラ / エリス・レジーナElis Regina)/ Dois Na Bossa No.3 / 4:54
30 É Corpo, É Alma, É Religião (Ao Vivo Na Lapa) / マリア・ヒタMaria Rita) / O Samba Em Mim (Ao Vivo Na Lapa) / 3:46
31 Verde e Rosa (Ao Vivo) / アルシオーネAlcione) / Duas Faces Na Mangueira (Ao Vivo) / 4:42
32 Angenor, José & Laurindo / レキーニョLequinho)/ Angenor, José & Laurindo / 6:20
33 Tudo o Que Vês É Luz (2015) / Sócios da Mangueira / Sambas da Década / 5:12
34 Chega de Demanda (A Mangueira é Rainha) / Velha Guarda Da Mangueira / Velha Guarda da Mangueira e Convidados / 4:13
35 Angenor, José & Laurindo / Marquinho Art’Samba / Rio Carnaval 2022 / 5:43
36 Samba, Festa de um Povo (Ao Vivo)/ Mangueira / Festival de Samba – Sambas Enredo das Escolas de Samba (Ao Vivo) / 6:03
(+) 37 Chega de Saudade / エリゼッチ・カルドーゾ / A Divina Elizeth / 3:30 …

サンバはリズム歌謡?

ちなみに、冒頭で「サンバはわかりやすくいえばリズム歌謡」なんて変な造語で申し上げました。

サンバと歌謡曲は音楽性の違いは別として。

イメージとしては日本の歌謡曲にも民謡や演歌などの昭和歌謡からシティポップやJPOP系、ダンス系からフォーク調まで多彩ですし。民謡だけでものどかな長唄などから盆踊りなどの祭りの温度まで。さらに近年YOSAKOIソーラン祭りや桐生八木節まつりなどリオのカーニバルやクラブ系のトランスにも負けない(?)激しい音頭までバリエーションがある、という感じでしょうか。)

いずれにせよサウダージとよばれる郷愁感や味わいをもつブラジルの国民的歌謡。プレイリストには今年のカルナバルのテーマ曲以外もいれてみたのでよかったらチェックしてみてください。

マンゲイラ(Mangueira)などのエスコーラ・ヂ・サンバ

マンゲイラはブラジルの有名なエスコーラ・ヂ・サンバ(サンバ学校)。

このプレイリストではマンゲイラ(Mangueira)というリオで有名なエスコーラにゆかりのあるサンバ歌手の方々から選曲してみました。管理人が好きなサンバ系アーティストなどもおまけで載せています。

ポンテーラ(Portela)も伝統があるエスコーラ。

マンゲイラとポルテーラがリオでも伝統的な2大エスコーラで人気もあります。個人的にもオススメの1,2番手。

サルゲイラ(Salgueira)は日本ではさほど有名ではないかもですが個人的にジョルジベンの親父さんが在籍していたので3番目の推し。

とはいえ、ブラジルのエスコーラはサッカー同様非常に数が多い。

なにしろリオのカーニバルのトップチームだけでも10以上。

さらにはバイーアなど地方のサンバも特色あるのでひとくちにサンバといっても多様性があります。

バイーア(サルヴァドール)のカルナバルは、ブロコ・アフロやアシェ(Axé)などのバイーア音楽の人気もあり、最近の盛り上がり方はすごいそうです。

ayCique 支配人
ayCique 支配人

(曲順などは思いつきで変わってしまうかもしれませんが悪しからず(;^_^A

サンバのリズム

いろいろありますが、パーカッション系だとバトゥカーダ(batucada)などが有名なサンバのリズムのひとつ。youtubeでいろいろな動画があると思いますがこちらの動画もわかりやすいと思います。参考までにのせておきます。obrigado!

サンバアンサンブルの内訳(Samba Ensemble Breakdown)

「このビデオでは、サンババトゥカーダの基本的な要素を示して説明しています。 アンサンブルの各部分がどのように連携して基本的なサンバグルーブを作成するかを理解するのに役立ちます。楽しんで!」とのこと(動画より筆者仮訳)。サンバのバトゥカーダ入門に本当に役に立つ動画だと思います。ありがとう! 🙂

ayCique 支配人
ayCique 支配人

I think it’s a really useful video for getting started with the samba batucada. thank you! 🙂

マンゲイラ Mangueira のパーカッション練習動画

Caixa Mangueira – Batucada

カイシャ(Caixa)は、ブラジルのパーカッションのひとつで、主にサンバで演奏される。ドラムセットのスネアに相当。この動画ではマンゲイラ のカイシャ(Caixa)奏者の方が練習法を公開。練習のコツとして(なんでかというとタタクタタク叩く…と口でリズムをいってくれているので比較的わかりやすくてオススメ。

ayCique 支配人
ayCique 支配人

自分も昔は口で覚えてました笑)

こちらは実際に曲にあわせて練習している動画。

それにつけてもやっぱりむちゃくちゃ上手い!

ひまわりサン母
ひまわりサン母

練習の太鼓だけで聞きほれちゃいますね Sou fascinado apenas por ouvir os tambores taiko para praticar.

サンバとボサノヴァ

ひとくちにブラジルのサンバ音楽といっても祭りサンバは氷山の1角。サンバにもボサノヴァのようにしっとりした曲もあります。というよりむしろそちらのほうが多いくらい。

ちなみに、ブラジルといえばボサノヴァという日本の音楽ファンも多いと思います。ボッサはおしゃれだしカフェなどで午後のお茶をするときにもぴったり。フォーキーだしジャズの要素もあり日本人好みなのもうなずけますよね。

ただ、本来ボサノヴァはサンバのサブジャンルの一つ。これは例えば、ウィキペディアの「ボサノヴァ」という記事の下にあるブラジルの音楽ジャンルにも書かれているとおり(参考)ウィキペディア-ボサノヴァ※ルゾフォニア(ポルトガル語圏)の音楽>ブラジルの項参照。もう少し詳しく知りたい方は英語版ウィキペディアの「Bossa nova」のページ(en.wikipedia-Bossa nova)を見ると、同じくページの下の方のジャンルのところに「Samba」が独立項目として章立てされ以下のように書かれています。
Samba
:Styles
::Main subgenres
:::Batucada, Bossa nova, Pagode, Samba de partido-alto, Samba-canção, Samba de breque, Samba de enredo

つまり、サンバのスタイルには主なサブジャンルが7つ。
サンバ(Samba)の主なサブジャンル
1) バトゥカーダ(Batucada)
2) ボサノヴァ(Bossa nova)
3)パゴーヂ(Pagode)
4)サンバ・ヂ・パルティドアルト(Samba de partido-alto)
5)サンバ・カンサーオ(Samba-canção)
6)サンバ・ヂ・ブレキ(Samba de breque)
7)サンバ・ヂ・エンヘード(Samba de enredo)
(出典)英語版wikipedia-samba など(*n)番号や日本語は筆者補足)

※(参考)ウィキペディア-サンバ(ブラジル)

※こちらではサブジャンルは12となっているが主なサブジャンルと派生ジャンルがごっちゃになっているので多少英語版のほうがすっきり分類されているかと(;’∀’)



とりあえず軽く補足しておくと、
1)バトゥカーダ:太鼓のマーチ
2)ボサノヴァ:ボサノヴァ(一緒か(;^_^A)
3)パゴーヂ:ファベーラの路地裏や空き地で近所のオジイやネーネーや子供たちがナカユクイ(ひと休み)しながら気楽に楽しむサンバ※このプレイリストのはじめの方
4)サンバ・ヂ・パルティドアルト(partido alto):ジョンゴ(Jongo)などをルーツに持つリオで発展した集会型のサンバ演奏スタイルのひとつ。またそこから派生した「パルティドアルト(partido-alto)」というサンバのリズムパターンの一つ。直訳は英語でhigh party(※ただしこのアルトalto(英語high)が何を意味するかは諸説あり)。
※ジョンゴ(Jongo)は、ブラジル南東部のミナスジェライスなどの農園で、アフリカ系住民などのあいだで伝統的に踊られてきた、西アフリカ起源のブラジルの踊りやコールアンドレスポンスの歌によるアフロブラジル系の郷土芸能の一つ。
5)サンバ・ヂ・ブレキ(samba de breque):1930年代から40年代にかけて流行した曲の途中で「ブレーキ(ポルトガル語 breque)」をかけるようなサンバのサブジャンルの1つ。ここでのブレーキとは曲を止めて誰かがユーモラスな「口上」などをいうことが多い。
7)サンバ・ヂ・エンヘード:いわゆるサンバカーニバル。

エリゼッチ・カルドーゾ(Elizeth Cardoso)

ブラジルのサンバ歌手で、まず個人的にぜひオススメしたいのがエリゼッチ・カルドーゾ(Elizeth Cardoso)さん。ブラジルの美空ひばりさんのような国民的女性歌手。

1950年代のサンバ歌謡(サンバ・カンシォン)時代から活躍し、その後ボサノヴァの誕生などにも関わり、1977年には来日もされたまさにサンバの女性歌手の第一人者。

1957年ボサノヴァの最初の曲「シェガ・ヂ・サウダーヂ(想いあふれて)Chega de saudade」を歌ったのもエリゼッチ・カルドーゾ。1957 年録音。
1958 年アルバム 『Canção do Amor Demais』 リリース。
(参考)英語版ウィキペディア(en.wikipedia-Chega de Saudade

Chega de Saudadeエリゼッチ・カルドーゾ Chega de Saudade · Elizeth Cardoso · Antonio Carlos Jobim · Vinícius de Moraes
Canção do Amor Demais – Festa (ONErpm)

ちなみに、最初の録音でギターを弾いていたのが有名なジョアン・ジルベルトさん。
1958年にはジョアンが歌と演奏を録音。1958年odeonよりシングル「Chega De Saudade / Bim Bom」としてリリース。
1959年4月『Chega de Saudade 』(1stアルバム)発表。

(参考)Discogs、
ウィキペディア-ボサノヴァ ※英語版ウィキペディア( en. wikipedia-Bossa nova


いずれにせよ、一般的にはジョアン・ジルベルトがボサノヴァ歌手の第一号として有名だが実際はエリゼッチ・カルドーゾさんが始め。


つまり、ボサノヴァの最初の曲は、歌はエリゼッチ・カルドーゾ(ボサノヴァ歌手第一号)、作詞はヴィニシウス・ヂ・モライス、作曲はアントニオカルロスジョビン(ジョビンさんは作曲家兼ピアニストなのでボサノヴァミュージシャン第1号)、ジョアンさんはボサノヴァ・ギタリスト第一号。ついでにミルトン・バナナ(Milton Banana)がボサノヴァ・ドラマー第一号。
ヒットしたのがカバー曲なのでそちらが有名という構図は「なごり雪」がかぐや姫の曲なのにイルカさんのほうが有名というのと同じ。もちろんどちらも素晴らしい!※この辺はボサノヴァの話なので機会があればまた別項で。

1959年「カーニバルの朝(Manha de Carnaval)」のハミングもエリゼッチ・カルドーゾ。ただ、長年『黒いオルフェ』のサントラではエリゼッチ・カルドーゾのクレジットがなかったため、のハミングがあまり知られていないかもしれません。

この辺は竹村 淳さんの『ラテン音楽パラダイス』に詳しいのですが、なんと当時はブラジルでサントラが発売されず1977年来日時にエリゼッチ・カルドーゾさんご本人がはじめてレコード録音を聞いたそう(涙)。

自分の記憶では2010年代以降はネット情報の充実などで海外でも割と知られてきて最近のリイシューなどではクレジット表記の例も出てきたようです。

プレイリストでも、そんなエリゼッチさんに敬意を表してこの一番最初の曲に筆者注「歌 エリゼッチ・カルドーゾ」とクレジットを補足して選曲させて頂きました。

1 Manha de Carnaval – Euridice (remastered)/ Luiz Bonfa & Antonio Carlos Jobim *筆者注歌 エリゼッチ・カルドーゾ(song by Elizeth Cardoso) / Orfeu Negro (Original Sound Track)


エリゼッチ・カルドーゾさんは日本でいえば美空ひばりさんのような国民的歌手。ブラジル関係本では歌謡サンバ(サンバ・カンシォン)の女王と紹介されています。

じつはボサノヴァも、のりのよいサンバも、ジャズも(タンバトリオのようなエレピ伴奏曲もほぼパイオニアだし)など、歌謡サンバだけの女王ではなく、ブラジルの歌そのものの女王ということはあまり触れられていません。

ひばりさんがそうだったようにエリゼッチも演歌だけの人ではない。

この辺はやっと配信でエリゼッチ・カルドーゾさんの全アルバムが聞けるようになった今だからこそいろいろな発見があろうかと思います。

(ちなみに初めはこのプレイリストにもエリゼッチ全アルバム収録してたんですが500曲超になったので(苦笑)泣く泣く断念。また機会があれば)

ボサノヴァのミューズたちのサンバ愛

ボサノヴァで有名な女性歌手もサンバのレパートリーもあります。

『美しきボサノヴァのミューズ』などで有名なナラレオンさんがボサノヴァのアイドルからのちにサンバにスタイルを変えたことなどはボッサファンには有名な話。

クアルテート・エン・シー(Quarteto em Cy)しかり。ジョイスさんしかり。ガル・コスタさんしかり。ソニアローザさんしかり。60年代後半のボサノヴァ流行の頃にデビューした女性アーティストもみなさんサンバの曲もあります。

(ちなみに個人的な印象ですがエリス・レジーナさんだけはもちろんブラジル伝統音楽もサンバもジャズもボッサもベースにはしてるんでしょうが彼女のジャンルという枠に収まらない歌のスケールはもはやエリスというジャンルなのかという気すら。。。もちろんいい意味で笑)

・・・

というわけで、機会があればボサノヴァだけでなくぜひサンバも聞いてみてほしいと思います。(そ、それだけいいたっかたのに長い…苦笑)

ベッチカルバーリョ

パゴーヂの女王といえばベッチ・カルヴァーリョさん。彼女は70年代から80年代にMPBなどの台頭でやや下火になっていたサンバ人気を当時はうら若き女性の立場で率先して古老達を励まし、見事サンバ人気再興を後世に伝えた第2代サンバの女王。

クアルテート・エン・シー(Quarteto em Cy)

クアルテート・エン・シー(Quarteto em Cy)はブラジルの女性コーラス代表格。

個人的にもブラジル音楽MPBに出会った90年代初めの学生時代からずっと愛してる。

エンシーがサンバだけでなくMPBやジャズの作品も多いのに比べ、オリジナイスのほうはほぼサンバ寄り+MPB少々という感じ。ただ、両グループともサンバ愛や造詣の深さはいうまでもないですね。

オス・オリジナイス・ド・サンバ(Os Originais Do Samba)

昔からのサンバファン諸兄淑女には、サンバといえばオス・オリジナイス・ド・サンバ(Os Originais Do Samba)という方もおられるでしょうか。

オス・オリジナイス・ド・サンバ(Os Originais Do Samba)は、1969年からリオで活動している4人組の男性ボーカルのサンバコーラスグループ。(個人的には男性コーラス系のサンバグループではブラジルの至宝、つまり世界最高級の男性サンバーグループではないかと思っています。

Os Originais Do Samba (1969-1975のアルバム)

オス・オリジナイス・ド・サンバ(Os Originais Do Samba)
1969年から1975年までのアルバム
(1969年1stから1975年9thまで)少なくともは必聴
サンバファンはもちろん。ブラジル音楽ファン(ボッサとかブラジリアンジャズとか中心の方々)。のみならず全ポピュラー音楽ファン必聴!

人間の肉声(男性ボーカル)とリズムの世界の至宝

Os Originais Do Sambaの60s70sなどは最高!もちろん全アルバム必聴といいたいところですが。1975年以前は必聴。

サウンドに変化の現れる1976年。そちらも最近のネタとしては面白いわけですが。枚数も多いので、これから聞いてみるよという方にまずおすすめさせていただくのが;1969年1stアルバムから
1975年9thアルバム。
この作品群はサンバのみならずレアグルーブ系でもキラートラックの宝庫。

ヴィンテージサンバはやっぱりいい!

サンバといっても今回のプレイリストでご紹介した曲はどちらかというとややレトロな曲が中心。

もしかしたら、最近のレビューだけみていると本来レアグルーブ界隈などで最良とされてきた75年以前の作品に触れる機会も相対的に減っているかもしれません。

60年代からは筆者の個人的な感想でいえば、「永遠に聞いていたいサンバとレコードの蜜月期」。この時代はサウンド(ミキシングなどの録音スタジオ技術やODEONなどのメーカーのジャケアーとも含めたいい意味でのレコード産業)が素敵にかみ合っていた時代。

(50年代の歴史的作品も推したいところではありますが。おそらくDJ的にはつなぎがむずかしいはず。個人的にもその辺だとクラシック系や30s40sスウィングジャズなどとくに吹奏楽サウンドの曲と並べて聞くほうが自然かなと。)

ayCique 支配人
ayCique 支配人

※プレイリストは編集中なので曲順ばらばら💦。おいおい整理して泣く泣く削ったりするかもしれませんが。OODSの1969年1stから1975年9thまでの必聴アルバムは必ず残しておきます。

あとがき

毎日聞ける歌謡曲サンバ、渋いルーツ系サンバなどなど、日本の歌謡曲やJPOPがダンス系から泣き歌までいろいろあるように、サンバにもいろいろあります。

2022年は2年ぶりにリオのカーニバルが開催。そちらも大変盛り上がりましたね。各トップチームのテーマ曲であるサンバ・エンヘード(ポルトガル語 Samba Enredo)の曲についてはこちらの記事をご参照ください。(参考リンク)

リオのカーニバル音楽 サンバ・エンヘード曲 samba enredo 2022
祝2022年リオのカーニバル2年ぶり開催!2022年4月20日(水) – 2022年4月30日(土)いよいよ今年はカルナバルが開催されました...

リオのカーニバルという世界最大のお祭りをきっかけにサンバを楽しんでいただけたらと思います。

ayCique 支配人
ayCique 支配人

余談ですがそもそもラテン音楽も永ちゃんにはまってた中高生の頃は敵視していた(オイオイ)…なんて話はラテン音楽のところでまたおいおい(けっきょくダジャレ落ちかい汗)

プレイリストあとがき(思いつき+更新履歴)
※本来はプレイリスト収録アーティストのご紹介をすべきかとは思うのですが、収拾がつかなくなってしまったので別記事などでぼちぼちご紹介していければと存じます。乱筆乱文ですいません💦

もちろんブラジルでも日本と同様にサウンドは時代とともに変化。たとえばブラジルでもアシェ(Axé)やバイリファンキ、ブロコ・アフロとラップのコラボ、もちろんハウスやエレクトロなどのクラブ系など世界の音楽シーンと同じようなトレンドが主流でしょう。
個人的にちょっと面白いと思うのはフューチャーファンク系で日本の80年代半ば以降の打ち込み系シティポップが再評価されたようにブラジルでも80年代シティポップ的なAOR作品が局地的に人気らしい。(日本でも80sブギーや90s・Y2Kなど打ち込み系やシンセサウンドが再評価しているのと似たような感じ?まあYouTubeがあるのでブラジルでもボカロPなどのシーンも連動してるところはあるんでしょう。)
(その文脈でいえば、個人的にも、昔は評価がイマイチだった80s90s00s作品をアシェ Axéやエレクトロなど今どきブラジル音楽シーンのブラジル若者向けに外人目線でフィードバックするのがマイブームだったので、このプレイリストもはじめはそちらを試みたのですが…結局とりあえず普段着のサンバを紹介という意味では、やはり昔からなじみのあるヴィンテージ・サンバに落ち着いたという次第。)

ひまわりサン母
ひまわりサン母

機会があればまた別のプレリストで(;^_^A👋


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個人的には配信などもきっかけにお気に入りのアーティストをみつけて、余裕があればやはりレコードなどにふれていただくのもやはりオススメしたいところ。ブラジル関係では、ディスクユニオン新宿ラテン・ブラジル館ライスレコード(オフィス・サンビーニャ)レコードショップ芽瑠璃堂(めるりどう)さんなど、昔からブラジルの良質なサンバ作品をご紹介くださってるレコード屋さんものぞいてみてくださいネ!

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