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ラテンアメリカ歴史

ラテンアメリカ ラテンアメリカ
ラテンアメリカ

ラテンアメリカの歴史(概要)

ラテンアメリカの歴史は、先史時代から古代の中南米大陸の先住民の時代から始まり、中世から近世ののヨーロッパによる植民地化、そして近現代の独立運動を経て、現在に至るまで、多様な歴史的変遷をたどってきた。

主な時代区分の特徴:

先住民の時代:

ラテンアメリカには、アステカ族、マヤ、インカ、アラワク族、など、独自の文化、言語、宗教を持ち、自然と共生していた先住民がいた。先住民の一部は高度な文明を築いた。

ラテンアメリカの古代文明:メソアメリカ文明、アンデス文明、アステカ文明、インカ文明などインディオの文明が存在していた。

先住民の時代は西洋史観では「先コロンブス時代」ともいわれる。

植民地時代:
15世紀末からスペインとポルトガルがカリブや中南米大陸を侵略。植民地とした。先住民は武力や伝染病などで壊滅的な被害を受けた。
また、アフリカからの奴隷貿易も行われ、多くの黒人がラテンアメリカに移住させられ、奴隷として酷使された。

独立運動:
19世紀に入ると、ナポレオン戦争の影響でヨーロッパの力が弱まり、ラテンアメリカ諸国で独立運動が盛んになった。シモン・ボリーバルやホセ・デ・サン=マルティンなどの指導者の下、多くの国が独立を果たした。

独立後のラテンアメリカ:
独立後も、経済格差、政治的不安定(軍事独裁政権や社会主義革命など)、外国の影響など、多くの課題を抱えながらも、各国の地域特性などを活かした経済開発により発展を進めている。

文化:
ラテンアメリカの文化は、先住民文化、ヨーロッパ文化、そしてアフリカからの奴隷貿易などの歴史が混血して形成された。言語では、スペイン語やポルトガル語などのラテン系言語を公用語とする国が多いが、一部で先住民の言語の保存に努めている国もある。

また、音楽、ダンス、文学、絵画などでは多様な文化的背景から生まれた豊かなラテンアメリカの芸術文化が発展した。

(関連記事)

ラテンアメリカの歴史:この記事では、約6億年前のラテンアメリカ大陸形成期から、約6万年前までのラテンアメリカ人類史、約6万年前から約6千年前までの先史時代ラテンアメリカ史、約6千年前から5世紀までの古代ラテンアメリカ史、6世紀から15世紀の中世ラテンアメリカ史、15世紀から18世紀の近世ラテンアメリカ史、19世紀から現在の近現代ラテンアメリカ史まで、ラテンアメリカ全体の通史を概観する。

ラテンアメリカ歴史
目次
第1章. 約6億年前:ラテンアメリカ大陸史(地球史・生物史)
第2章. 約700万年前~約6万年前:ラテンアメリカ人類史
第3章. 約6万年前~約6千年前:先史時代ラテンアメリカ史
第4章. 約6千年前~5世紀:古代ラテンアメリカ史
第5章. 6世紀~15世紀:中世ラテンアメリカ史
第6章. 15世紀末~18世紀:近世ラテンアメリカ史
第7章. 19世紀~現在:近現代ラテンアメリカ史

  1. 約6億年前:ラテンアメリカ大陸史(地球史・生物史)
    1. 約6億年前パノティア大陸
    2. 約5億5千年前ゴンドワナ大陸(第1期)
    3. 約3億年前パンゲア誕生
    4. 約2億2500万年前哺乳類
    5. 約2億年前パンゲア分裂(ローラシア大陸とゴンドワナ大陸)
    6. 約1億9300万年前~約7000万年前南アメリカ 恐竜
    7. 約1億3500万年前西ゴンドワナ大陸分裂(南アメリカプレート形成)
    8. 約1億2000万年前ゴンドワナ大陸の恐竜
    9. 約1億年前南アメリカの動物(哺乳類)異節類(南アメリカ類)
    10. 約8500万年前南アメリカ大陸とアフリカ大陸が完全に分離(ラテンアメリカ大陸の誕生)
    11. 約8000万年前アンデス山脈形成
    12. 約7000万年前(白亜紀)南米最後の恐竜化石か(南米アルゼンチン)マイプ
    13. 約6800万年霊長類出現か(仮説)
    14. 約6600万年前(メキシコ)隕石衝突・生物大量絶滅(K-pg境界)
    15. 約6500万年前霊長類(化石)※従来説
    16. 約4000万年前サルが大西洋を横断して南米に到達か(※仮説)
    17. (約1500万年前~)約300万年前パナマ地峡
  2. 約700万年前~約6万年前:ラテンアメリカ人類史
    1. アメリカ大陸への人類移動の時期(※諸説あり)
  3. 約6万年前~約6千年前:先史時代ラテンアメリカ史
    1. 約6万年前(南米ブラジル)セラ・ダ・カピバラ国立公園
    2. 約3万年前(中米メキシコ)チキウイテ洞窟
    3. 約2万5000年前(北米カナダ)ブルーフィッシュ洞窟群
    4. 約2万3000年前(北米アメリカ合衆国ニューメキシコ州)ホワイトサンズ国立公園
    5. 約1万4500年前(南米チリ)モンテベルデ遺跡
    6. 約1万4000年前(北米)アメリカ大陸への人類移動(ベーリング経由)
    7. 約1万4000年前(南米ペルー)狩猟採集民が居住か
    8. 約1万3500年前(北米ニューメキシコ州)クローヴィス文化遺跡
    9. 約1万2500年前(紀元前1万500年頃)(南米コロンビア)エル・アブラ(El Abra)文化
    10. 約1万2000年前(南米ペルー)ギターレロ洞窟
    11. 約1万年前(中米)パレオ・インディアン期
    12. 約1万年前(中米)オアハカ中部渓谷(メキシコ)農耕
    13. 約1万年前(紀元前8千年頃)~約3千年前(紀元前千年頃)先史時代ラテンアメリカ(古期)
    14. 約9300年前~8世紀(南米アルゼンチン)クエバ・デ・ラス・マノス
    15. 約9000年前(紀元前7000年)南米ペルー定住か
    16. 約8000年前(南米ペルー)リオ・アビセオ国立公園
    17. 約8千年前頃(紀元前6千年頃)古期中期
    18. 約6000年前カリブ海諸島先住民(1)石器時代(狩猟採集民)
    19. 約6000年前(紀元前4000年頃)グアナハタベイ族(キューバ)
    20. 約6千年より前「先史時代」
  4. 約6千年前~5世紀:古代ラテンアメリカ史
    1. 約5500年前(紀元前3500年頃)ノルテチーコ文明カラル・スーペ(ペルー)
    2. 約5500年前(紀元前3500年頃)バルディビア文化(エクアドル)
    3. 約4000年前(紀元前2000年頃)マヤ文明(メソアメリカ)
    4. 約3500年前(紀元前1500年頃)サポテカ文明(メソアメリカ)
    5. 約3500年前(紀元前1500年頃)ムイスカ先住民(南米コロンビア)
    6. 約3500年前(紀元前1500年頃)アラワク族(ベネズエラ)
    7. 約3200年前(紀元前1200年頃)オルメカ文明(メソアメリカ)
    8. 約2900年前(紀元前900年頃)チャビン文明(アンデス文明、ペルー)
    9. 約2500年前カリブ海諸島先住民(2)土器・陶器時代(農耕部族)
    10. 約2500年前(南米エクアドル)ウパノ渓谷の古代都市(アマゾン文明)
    11. 約2400年前(紀元前400年頃)テオティワカン文明(メソアメリカ文明)
    12. 紀元1世紀ラテンアメリカ
    13. 2世紀ラテンアメリカ
    14. 3世紀ラテンアメリカ
    15. 4世紀ラテンアメリカ
    16. 5世紀ラテンアメリカ
  5. 6世紀~15世紀:中世ラテンアメリカ史
    1. 6世紀ラテンアメリカ
    2. 6世紀(西暦500年頃~)カニャリ(Cañari)(アンデス文明、エクアドル)
    3. 7世紀ラテンアメリカ
    4. 8世紀ラテンアメリカ
    5. 9世紀ラテンアメリカ
    6. 10世紀ラテンアメリカ
    7. 10世紀~12世紀トルテカ民族(アンデス)
    8. 11世紀ラテンアメリカ
    9. 11世紀~16世紀プレペチャ王国(メソアメリカ)
    10. 12世紀ラテンアメリカ
    11. 13世紀ラテンアメリカ
    12. 14世紀ラテンアメリカ
    13. 14世紀(1325年)~16世紀(1521年)アステカ王国(メキシコ)
    14. 15世紀ラテンアメリカ
    15. 15世紀(1438年)~16世紀(1533年)インカ帝国(ペルー)
    16. 「先コロンブス時代」
  6. 15世紀末~18世紀:近世ラテンアメリカ史
    1. 15世紀末ラテンアメリカ~1492年コロンブス~植民地時代
    2. 16世紀ラテンアメリカ
    3. 17世紀ラテンアメリカ
    4. 18世紀ラテンアメリカ
  7. 19世紀~:近現代ラテンアメリカ史
    1. 19世紀ラテンアメリカ
    2. ラテンアメリカ諸国の独立(年表)
    3. 19世紀初頭~独立国家の時代
    4. 1810年代~1820年代ラテンアメリカ諸国の独立
    5. 1804年ハイチ独立
    6. 1810年コロンビア独立
    7. 1810年チリ独立
    8. 1811年ベネズエラ独立
    9. 1811年パラグアイ独立
    10. 1816年アルゼンチン独立
    11. 1821年メキシコ独立
    12. 1821年グアテマラ独立
    13. 1821年ホンジュラス独立
    14. 1821年エルサルバドル独立
    15. 1821年ニカラグア独立
    16. 1821年コスタリカ独立
    17. 1821年ペルー独立
    18. 1822年ブラジル独立
    19. 1822年エクアドル独立
    20. 1825年ボリビア独立
    21. 1825年ウルグアイ独立
    22. 1844年ドミニカ共和国独立
    23. 1902年キューバ独立
    24. 1903年パナマ独立
    25. 20世紀前半のラテンアメリカ(1929年世界恐慌など)
    26. 20世紀後半のラテンアメリカ
    27. 1962年ジャマイカ独立
    28. 1962年トリニダード・トバゴ独立
    29. 1966年バルバドス独立
    30. 1966年ガイアナ独立
    31. 1973年バハマ独立
    32. 1974年グレナダ独立
    33. 1975年スリナム独立
    34. 1978年ドミニカ国独立
    35. 1979年セントルシア独立
    36. 1979年セントビンセント・グレナディーン独立
    37. 1981年ベリーズ独立
    38. 1981年アンティグア・バーブーダ独立
    39. 1983年セントクリストファー・ネイビス独立
    40. 21世紀ラテンアメリカ

約6億年前:ラテンアメリカ大陸史(地球史・生物史)

約46億年前地球誕生
約40億年前大陸誕生
(中略)
約6億年前パノティア超大陸(Pannotia)
約6億年前ゴンドワナ超大陸(第1期)
約3億年前パンゲア超大陸
約2億年前パンゲアが分裂・ゴンドワナ大陸(第2期)
約8500万年前:ラテンアメリカ大陸とアフリカ大陸が完全に分離(ラテンアメリカ大陸の誕生)

※約40億年前大陸誕生以後、数十億年の間、様々な大陸が移動し、超大陸などが合併・分離。(中略※地球全体でみれば、約33億年前バールバラ大陸、約27億年前ケノーランド超大陸、約21億年前コロンビア超大陸・ヌーナ大陸、約10億年前ロデニィア超大陸など。)
約6億年前には、南半球では、パノティア大陸(Pannotia)やゴンドワナ大陸など、現在のアフリカ大陸や南アメリカ大陸、南極などをふくむ超大陸があった。
約3億年前にパンゲア超大陸が誕生。
約2億年前にパンゲア超大陸が分裂。ゴンドワナ大陸が再形成。
1億3500万年前ゴンドワナ大陸(第2期)分裂(南アメリカプレート形成)
約8500万年前:ラテンアメリカ大陸の始まり※ここでは南アメリカプレート形成後にアフリカ大陸と南アメリカ大陸が分離した時期としておく(※諸説あり)。

約6億年前パノティア大陸

約6億年前パノティア(Pannotia)形成
約5億5000万年前パノティア(Pannotia)分裂
※パノティアは南半球にあった超大陸。
「南方のすべての土地」を意味するギリシャ語:pan-nótos(南)に由来)

約5億5千年前ゴンドワナ大陸(第1期)

約5億5千年前ゴンドワナ大陸(第1期)※ゴンドワナ大陸は、現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸、インド亜大陸、南極大陸、オーストラリア大陸や、アラビア半島、マダガスカル島を含んだ、巨大な大陸。のち、パンゲア分裂後に再形成(後述)。(備考)約5億4100万年前~現在:顕生代

約4億5000万年前から2億5000万年前アマゾニア・クラトン(ブラジル楯状地、ブラジルの大部分を占める古代の花崗岩質大陸の断片)から侵食された堆積物がクラトンの西側斜面に堆積。

約3億年前パンゲア誕生

約3億年前パンゲア誕生:約3億3500万年前(石炭紀)パンゲア超大陸が、ゴンドワナ大陸、ユーラアメリカ大陸、シベリア大陸などの大陸が集まり形成。

パンゲアは、約3億年前(古生代後期:石炭紀・ペルム紀)から2億年前(中生代:三畳紀・ジュラ紀)にかけて存在した超大陸。

約3億3500万年前(石炭紀後期)ゴンドワナ大陸は北上して、赤道付近にあったユーラメリカ大陸と衝突し、パンゲア大陸の一部となった。

約2億9900万年前~2億5100万年前(古生代・ペルム紀)パンゲア大陸はシベリア大陸とも衝突。地球上のほぼ全ての陸地が1つのパンゲア超大陸となった。

(備考)約2億5,190万年前~約6,600万年前中生代(三畳紀・ジュラ紀・白亜紀)

約2億2500万年前哺乳類

2億2500万年前(三畳紀後期)最初の哺乳類といわれるアデロバシレウスが生息。

約2億年前パンゲア分裂(ローラシア大陸とゴンドワナ大陸)

約2億年前~約1億8000万年前(中生代・ジュラ紀中期)パンゲア分裂(ローラシア大陸とゴンドワナ大陸(第2期)に分離。)(備考)約2億130万年前~約1億4550万年前:ジュラ紀

(備考)ギアナ高地(南米ベネズエラ)カナイマ国立公園世界遺産
・分裂前のパンゲア大陸中心部あたりの位置か。
・約2億年前から地質が大きく変化していない。
・テーブル・マウンテン(標高約2000m)
・古生物生態系(ゴンドワナ・パンゲア時代の固有種)

約1億8000万年前ゴンドワナ大陸(第2期)パンゲア分裂後に南半球に出現したゴンドワナ大陸(第2期)は、西ゴンドワナ大陸(現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸など)と、東ゴンドワナ大陸(南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸など)に分裂。

約1億7000万年前大西洋の東側の拡大に伴って南アメリカプレートが西方へと移動。

約1億9300万年前~約7000万年前南アメリカ 恐竜

約1億9300万年前(ジュラ紀)南米最古の恐竜化石か(南米アルゼンチン南部サンタクルス州)植物食恐竜ムスサウルス

約1億3500万年前西ゴンドワナ大陸分裂(南アメリカプレート形成)

約1億3500万年前~約1億年前(白亜紀)西ゴンドワナ大陸がアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂(南アメリカプレート形成)。大西洋が成立。大西洋中央海嶺(大西洋中央部の海底火山の山脈)を境に分離。
(備考)約1億4,500万年前~6,600万年前:白亜紀(Cretaceous period)中生代最後の地質年代

約1億2000万年前ゴンドワナ大陸の恐竜

約1億2000万年前ゴンドワナ大陸の恐竜:約260以上恐竜化石足跡(トレース化石)南アメリカ(ブラジル)とアフリカ(カメルーン)で一致。

約1億年前南アメリカの動物(哺乳類)異節類(南アメリカ類)

約1億300万年前(中生代白亜紀前期)哺乳類>獣亜綱>>有胎盤類>>>異節類(南アメリカ類)※異節類または異節上目(Xenarthra)とは、哺乳類の一種で、アルマジロ、ナマケモノ、アリクイなど南アメリカに生息する動物。

約8500万年前南アメリカ大陸とアフリカ大陸が完全に分離(ラテンアメリカ大陸の誕生)

約8500万年前:ラテンアメリカ大陸とアフリカ大陸が完全に分離(ラテンアメリカ大陸の誕生※諸説あり):
南アメリカ大陸がいつできた?西ゴンドワナ大陸がアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂した後、どの時点をラテンアメリカ大陸の誕生とするかは、上述のとおり約1億3500万年前~約1億年前(白亜紀)の南アメリカプレート成立期など諸説あるが、ここでは約8500万年前までにラテンアメリカ大陸とアフリカ大陸が完全に分離した時期をラテンアメリカ大陸の誕生としておく。

約8000万年前アンデス山脈形成

(約2億年前のパンゲア分裂後、約1億3500万年前西ゴンドワナ大陸分裂・南アメリカプレート形成などを経て)
約8000万年前からアンデス山脈北部から、南アメリカ大陸プレートとナスカ海洋プレートの2つのプレートの衝突または収束(ナスカプレート沈み込み)により、アンデス山脈を形成した造山運動が始まった。その後、ナスカプレート沈み込みが南方へ拡大。数千万年の地殻変動のなかで、おおむね始めは緩やかな隆起が起こり、その後約幾度かの急激な隆起などが起こり、約数百万年前に現在のアンデス山脈が形成されたと考えられる。(※隆起時期は複数回あったとされ時期は諸説あり)

(約2億年前パンゲア分裂・約1億3500万年前西ゴンドワナ大陸分裂・南アメリカプレート形成など※アンデス山脈形成前史)
約8000万年前アンデス山脈北部でナスカプレート沈み込み始まりか。
約8000万年前からナスカプレート沈み込みが南方へ拡大か。
約6600万年前アンデス山脈隆起
約5500万年前アンデス山脈南部にナスカプレートの沈み込みが達したか。
約4000万年前アンデス山脈隆起
約2500万年前アンデス山脈隆起
約2300万年前アンデス山脈隆起
約1500万年前アンデス山脈隆起
約1000万年前アンデス山脈隆起
(約1000万年前~約600万年前の間の約100万年間で中央アンデス山脈が約1500メートル上昇か)
約600万年前アンデス山脈隆起
約260万年前アンデス山脈隆起
約数百万年前現在のアマゾン山脈が形成されたか
(備考1)アンデス山脈を形成した地殻変動は現在も継続。環太平洋火山帯の一部であるアンデス山脈は、現在も火山活動が活発で、壊滅的な地震が発生。
(備考2)アンデス山脈長さ約8千km(約8,900 km※日本からベルリン辺りまで~約7500km※日本からカスピ海辺りまで、など諸説あり)日本一長い山脈奥羽山脈(約500km)の約16倍。

約7000万年前(白亜紀)南米最後の恐竜化石か(南米アルゼンチン)マイプ

約7000万年前(白亜紀)南米最後の恐竜化石か(南米アルゼンチン)マイプ
(備考)約6600万年前恐竜絶滅

約6800万年霊長類出現か(仮説)

約6829万年前~約6495万年(白亜紀と第三紀の境界)霊長類共通祖先出現推定(2019年開始「霊長類ゲノムプロジェクト」第1期成果報告、2023年1月サイエンス誌、等)(※霊長類出現時期については諸説あり。さらに古い時期の仮説では、約8500万年前、約7400万年前などの説が分子生物学などで提唱。こうした仮説では従来の約6600万年前の隕石衝突による生物大量絶滅(K-pg境界)より前に霊長類の祖先が出現したとされる。つまり、恐竜と霊長目が一時的に共存していた可能性も示唆。)

約6600万年前(メキシコ)隕石衝突・生物大量絶滅(K-pg境界)

約6604万年前(南米メキシコ・ユカタン半島)チクシュルーブ・クレーター(英語: Chicxulub crater)直径180kmの隕石衝突。マヤ語で「悪魔の尻尾」。

約6600万年前生物大量絶滅(地球の動植物種の約3/4種が隕石衝突で絶滅);
・約6600万年大量絶滅の原因:前直径10~15kmの小惑星(または彗星の破片)が地球に衝突。土砂が太陽光を遮断。衝突の冬が発生。光合成が不可。地球全体の環境が破壊(1980年アルバレス仮説)
・顕生代(約5億4100万年前~現在の地質時代区分)5回の大量絶滅のうち最後の大量絶滅。
・ウミガメやワニなどの一部の変温動物を除いて、体重が25kg以上になる四肢動物はこの時すべて絶滅。

白亜紀と古第三紀の間の大量絶滅(英語:Cretaceous–Paleogene extinction event)、K-Pgの大量絶滅(英語: K–Pg extinction event)。

約6550万年前(中生代白亜紀と新生代古第三紀の境界)K-Pg境界(英語:Cretaceous-Paleogene boundary)

約6500万年前霊長類(化石)※従来説

約6500万年前霊長類(霊長目)出現(化石による従来説)※一般的な説としては遅くとも約6500万年前までには霊長類(霊長目)が出現していたことが確認されている。

約6590万年前小型哺乳類「プルガトリウス・マッキーベリ(Purgatorius mckeeveri)」(2021年時点で最古の霊長類の化石)。

約4000万年前サルが大西洋を横断して南米に到達か(※仮説)

約4000万年前〜3200万年前頃:サルが大西洋を横断して南米に到達か(クモザル、オマキザル、マーモセットなどの祖先)※諸説あり。天然「いかだ」のような植物で大西洋を渡った、とする説。3つの古代サルの化石研究などから。(出典)ナショナルジオグラフィック「太古のサルが大西洋を横断か」

(備考2)類人猿・ヒト年表
約4000万年前狭鼻小目(Catarrhini)
約3800万年前ヒト上科(Hominoidea)
約2000万年前~約1400万年前ヒト科(Hominidae)
約1300万年前ヒト亜科(Homininare)※オランウータン亜科と分岐
約700万年前ヒト族(Hominini)※人類誕生
約700万年前ヒト亜族(Hominina)
約200万年前ヒト属(Homo)
約40万年前現生人類ホモ・サピエンス(Homo sapiens)

(約1500万年前~)約300万年前パナマ地峡

約1500万年前~約300万年前頃パナマ地峡形成(※時期は諸説あり):

約300万年前(鮮新世)頃までにパナマ地峡の形成で北米大陸と南米大陸がつながった。かつて現在のパナマ周辺には大西洋と太平洋をつなぐ中央アメリカ海路があった。ココスプレートとカリブ海プレートの衝突により、海底火山の形成、海底の隆起、島の形成などが起こった。数百万年をかけて南北アメリカ大陸からの大量の堆積物が島々に積み重なり隙間は完全に埋まり、パナマ地峡が形成された、とされる。パナマ地峡(英語:Isthmus of Panama)地質学

約1500万年前~約300万年前頃(鮮新世)パナマ地峡の形成(※時期は諸説あり)(※時期については諸説あり。一説では、約1500万年前、約1000万年前など、従来の約300万年前より数百万年早く地峡が出現した可能性などの説もある(例:コロンビア北部の中期中新世の岩盤に含まれるジルコンの結晶、 軍隊アリのゲノム研究、など)。他方、時期はもっと最近であるとする説もある(例:大西洋沿岸および太平洋沿岸のクロマングローブ林の遺伝的浮動データによる研究、など)。地峡の形成過程とその影響は、氷河期の始まりとの関連性など地質学的な側面、および、古生物学では「アメリカ大陸大交流」といわれる動植物は南北アメリカ大陸間の移動による生物多様性への影響など生態学的には現在でも議論が続いている。

(参考)「アメリカ大陸大交流」※パナマ地峡の形成に伴う新北区(北米)と新熱帯区(南米)の間で起こった大規模な動植物の移動。約300万年前にパナマ地峡ができるまで、孤立大陸であったため、独特の動植物が進化し、固有種が多い。
「アメリカ大陸大交流」で移動した動物の例:
(北米から南米への移動)クマ、ネコ、イヌ、ウマ、ラマ、アライグマ、など。
(南米から北米への移動)オポッサム、アルマジロ、ヤマアラシ、など。

※例えば、アンデス文明を支えたラマなどは北米から移動した動物。ラテンアメリカの歴史を理解するうえで、おそらく最も重要な出来事のひとつかと筆者は考える。

約700万年前~約6万年前:ラテンアメリカ人類史

約700万年前ヒト族(Hominini)※人類誕生
約700万年前ヒト亜族(Hominina)
約200万年前ヒト属(Homo)
約40万年前現生人類ホモ・サピエンス(Homo sapiens)

ここでは主にラテンアメリカの人類史についてまとめているが、まず前史として約700万年前人類誕生から約240万年前のヒト属(Homo)、約30万年前のヒトについてふれる。

約700万年前ヒト亜族(Hominina)

約700万年前人類誕生:約700万年前ヒト亜族(Hominina)初期人類誕生(猿人)出現・直立二足歩行開始か(仮説)

最古の化石の例:サヘラントロプス・チャデンシス(Sahelanthropus. tchadensis)
約700万年~約680万年前(新生代新第三紀中新世末期)アフリカ大陸北中部(現在のサハラ砂漠北部、チャド共和国北部)サヘラントロプスは、現在見つかっている限りの最古の人類:ヒト亜族(Hominina)*とする説が有力。

約240万年前ヒト属出現(ホモ・ハビリス)タンザニア
約80万年以上前~約31万5000年前ヒト属ネアンデルタール人(約43万年前のネアンデルタール人祖先ヒトゲノムが現在最古)スペイン(シマ・デ・ロス・ウエソス洞窟)
約30万年前ホモ・サピエンス出現(現生人類)アフリカ
約16万年前現生人類クロマニョン人が西アジアからユーラシア大陸に拡散開始か
約11万5000年前~約1万1700年前最終氷期(LGP)後期更新世
約11万5000年以上前ネアンデルタール人遺跡・貝殻やビーズの装飾品(スペイン)クエバ・デ・ロス・アビオネス(Cueva de Los Aviones)**
約7万年前~約6万年前現生人類の祖先がアフリカ出発か
約6万年前アメリカ大陸に人類がいたか?(仮説※諸説あり)
約5万6800年前クロマニョン人ヨーロッパ居住
約3万7000年前ネアンデルタール人遺跡・洞窟壁画(フランス)ショーヴェ洞窟**
約3万6000年前アルタミラ洞窟と北スペインの旧石器時代の洞窟画(スペイン)***
約2万5000年前最終氷期極大期ベーリンジア(陸橋)
約2万2000年前~約1万7000年頃(クロマニョン人)ラスコー洞窟壁画(フランス)
約1万4000年前現生人類がアメリカ大陸に移動(定説※従来説)。
約1万2500年前ベーリング海峡(温暖化海水面上昇)。

*最古の人類とは、一般的にヒト亜族(Hominina)のこと。ヒト族(Hominini)が、チンパンジー亜族と分化した時点に最も近いヒト亜族(Hominina)とも。(備考「ヒト6分類」で4番目)

**ネアンデルタール人の遺跡:
約11万5000年以上前ネアンデルタール人遺跡・貝殻やビーズの装飾品(スペイン)クエバ・デ・ロス・アビオネス(Cueva de Los Aviones)※ネアンデルタール人最古級の遺跡
約3万7000年前ネアンデルタール人遺跡・洞窟壁画(フランス)ショーヴェ洞窟**※約3万年頃までに絶滅したとされるネアンデルタール人の後期遺跡。
その他、最初の化石が発見されたネアンデルタール谷(ドイツ)や、フランスのラシャペル・オ・サン遺跡、クロアチアのクラピナ遺跡、中央アジアのテシク・タシュ洞窟、など。シベリア南西部のアルタイ山脈デニソワ洞窟ではネアンデルタール人とデニソワ人などの関係なども示唆されている。
また、ネアンデルタール人の研究により約6万年前とされた現生人類(ホモ・サピエンス)の出アフリカより前に人類移動ルートがあったのではないかなど人類史や人類移動の経路などについても様々な議論が生じている。


***クロマニョン人の遺跡:
約3万6000年前アルタミラ洞窟と北スペインの旧石器時代の洞窟画(スペイン):約1万8千年前アルタミラ洞窟(Cave of Altamira)約3万6000年前ティト・ブスティーリョ洞窟などの北スペイン沿岸洞窟群の複合世界遺産。ホモ・サピエンス(Homo sapiens)の壁画

(備考)ヒト6分類:
1 ヒト上科(Hominoidea)
2 ヒト科(Hominidae)
3 ヒト亜科(Homininare)
4 ヒト族(Hominini)
5 ヒト亜族(Hominina)
6 ヒト属(Homo)

アメリカ大陸への人類移動の時期(※諸説あり)

アメリカ大陸への人類移動の時期(※諸説あり)
約6万年前~約3万5千年前(紀元前約3万3千年頃)(南米ブラジル)セラ・ダ・カピバラ国立公園
約3万年前(中米メキシコ)チキウイテ洞窟
約2万5千年前(紀元前約2万3千年頃)(北米カナダ)ブルーフィッシュ洞窟群
約2万3000年前(北米アメリカ合衆国ニューメキシコ州)ホワイトサンズ国立公園
約1万4500年前(紀元前約1万2500年頃)(南米チリ)モンテベルデ遺跡
約1万4000年前現生人類(ホモ=サピエンス)がアメリカ大陸に移動(定説)。
約1万3500年前(紀元前約1万1千年頃)(北米アメリカ合衆国ニューメキシコ州東部)クローヴィス文化遺跡

(備考)
アメリカ大陸への人類移動の時期については様々な議論がある。

約1万4000年前現生人類(ホモ=サピエンス)がアメリカ大陸に移動(定説):
約1万3千年前に南米へ現生人類が移動か(ほぼ定説):
一般的に人類史では南米へのヒトの移動は、氷河期にベーリング陸橋を渡り、北米から中南米に南下したとされてきた。約1万4千年前という時期は様々な発掘や研究等でも概ね実証されている(篠田、ミトコンドリアDNA、他)。

約6万年前~約1万4500年前現生人類(ホモ=サピエンス)アメリカ大陸移動か(仮説):一方、近年約6万年前~約3万5千年前ともされるブラジルのカピバラ遺跡、か約3万年前~約2万年前の北米洞窟、約1万4500年前(南米チリ)モンテベルデ遺跡など、従来の定説より数万年前も古い時期からアメリカに「人類」がいたとする、人類史の定説と異なるこ仮説もある。

これらの仮説は、様々な論点がある。約7万年前~約6万年前に現生人類(ホモ・サピエンス)がアフリカ出発などを前提条件として、
1)主たる論点はベーリング経由で北米から南米へ南下したとする従来の人類移動ルートの年代の議論(現生人類、最終氷期、ベーリング)。
2)それ以外の仮説:南アメリカ大陸の先住民には既存のベーリング経由北米南下説ルートとは別にアフリカから直接南米にわたったルートが存在したのか
、など様々な諸説がある。

他方、現生人類より前の人類(約200万年前ヒト属(Homo)以前)、さらには類人猿(サル)などについても諸説ある。例えば、約4000万年前にサルが大西洋を横断して南米に到達したとする仮説もある。ただし、南米の古代サルから類人猿そしてヒト属への進化に関する証拠などはあまりみつかっておらず現在でも議論が続いている。

(参考1 Quora-If there are monkeys in South America, could natives have evolved from them?https://www.quora.com/If-there-are-monkeys-in-South-America-could-natives-have-evolved-from-them)
(参考2 Why Are There No Apes in South America? Facts Machine 🎦https://youtu.be/lm_3kxaLnsQ?si=ji68DUnWM-CmqO1m)

私見ながら、今後期待されるのはこうした環大西洋の人類史についてブラジルのカピバラ遺跡や「先史モンゴロイド移動仮説」Wave Ⅳ*などについて類人猿ゲノムとヒトゲノムを包括したミトコンドリアDNA解析や核DNA解析などの科学的検証研究かと思われる。(参考3)園田・田島コレクション

約6万年前~約6千年前:先史時代ラテンアメリカ史

約6万年前~約6千年前:先史時代ラテンアメリカ史
・ラテンアメリカ先住民史(1)

約6万年前(南米ブラジル)セラ・ダ・カピバラ国立公園

約6万年前セラ・ダ・カピバラ国立公園(南米ブラジル北東部ピアウイ州)世界遺産
・南米最古の人類の居住地の一つ。旧石器時代(先史時代初期)
・6万年前の線刻岩絵群
・約1万2千年前~約6千年前の洞窟壁画群:
約1万2000年~約6000年前(推定)壁画群(約900か所:人、動物、儀式、舞踊、狩猟の様子、グリプトドンや巨大アルマジロなどの絶滅した動物)
・ペドラ・フラダ遺跡などの印象的な地形
・陶器製の道具も発見
・気候:カーチンガと呼ばれる半乾燥熱帯気候。乾季には木々が枯れるのが特徴。
・1991年世界遺産登録セラ・ダ・カピバラ国立公園

(備考)ブラジルのプレ・カブラル時代史
約6万年前~約1万2000年前:ブラジルの更新世
約1万2000年前~約4000年前:ブラジルの完新世
約1万2000年前~約3000年前:ブラジルアマゾン先土器時代
約4000年前~西暦1500年頃:ブラジル南部から北東部の古代
約5000年前(紀元前3000年)~11世紀(1000年頃):初期土器時代
約3000年前(紀元前1000年頃)~11世紀(1000年頃):アマゾンの複合遺跡群
主な遺跡
プレ・カブラル時代
(参考)Pre-Cabraline history of Brazil(en.wikipedia)

約3万年前(中米メキシコ)チキウイテ洞窟

約3万〜1万年前(中米メキシコ・サカテカス州)チキウイテ洞窟(Chiquihuite Cave)遺跡※最終氷期極大期より古い地層で発見された石器などが発見。メキシコ中北部サカテカス州アスティレロ山脈チキウイテ洞窟。

約2万5000年前(紀元前約2万3000年頃)~約2万年前(北米カナダ)ブルーフィッシュ洞窟群

約2万3000年前(北米アメリカ合衆国ニューメキシコ州)ホワイトサンズ国立公園※足跡

約1万4500年前(南米チリ)モンテベルデ遺跡

約1万4500年前(紀元前約1万2500年頃)(南米チリ南部)モンテベルデ遺跡

約1万4000年前(紀元前約1万2千年頃)アメリカ大陸人類到達(ベーリング経由)(定説)最初の移動者は一般的にはベーリング陸橋を渡って北アメリカ大陸に到着したアジア系の人々と考えられている。アメリカ大陸先住民とシベリア東部の民族との関連性はDNA遺伝情報などで科学的にほぼ確証されている。

(※時期は諸説あり)ただし、近年では、約6万年前(ブラジル)セラ・ダ・カピバラ遺跡、約1万4500年前(南米チリ南部)モンテベルデ遺跡など、従来のベーリング経由でのアメリカ大陸人類移動説より前の時期とされる人類の居住地が発掘されており、アメリカ大陸への人類移動の経路や時期については諸説ある。

約1万4000年前(南米ペルー)狩猟採集民が居住か

約1万4000年前(南米ペルー)狩猟採集民が居住か

約1万3500年前:紀元前約1万1千年頃(BCE11.500)(北米アメリカ合衆国ニューメキシコ州東部)クローヴィス文化遺跡

約1万2500年前(紀元前1万500年頃)(南米コロンビア)エル・アブラ(El Abra)文化

約1万2500年前(紀元前1万500年頃)(南米コロンビア)エル・アブラ(El Abra)文化:
約1万2000年前からアルティプラノ・クンディボヤセンス(現在のコロンビア首都ボゴタ近郊)のエル・アブラとテケンダマに狩猟採集民社会が存在。マグダレナ川流域に住む文化圏と交易か。
アルティプラノ・クンディボヤセンス(Altiplano Cundiboyacense)コロンビアのアンデス山脈東部に位置する肥沃な高原地帯(現首都ボゴタからトゥンハなど北東方面のエリア)。のち約3000年前(紀元前1000年頃)ムイスカ(Muisca)文明の中心地となるなど先コロンブス期のコロンビア歴史で重要な場所。

紀元前コロンビア歴史年表
できごと
約1万2500年前(紀元前1万500年頃)(南米コロンビア)エル・アブラ(El Abra)文化、アルティプラノ・クンディボヤセンス(Altiplano Cundiboyacense)
約1万1000年前(紀元前9000年頃)(南米コロンビア)テケンダマ、エル アブラ、ネモコン、ティビト、ビスタエルモサ、ガリンド、アグアスケ、ガチェタ、スエバの地域に狩猟採集民のコミュニティ設立 [2]。
約5000年前(紀元前3000年頃)(南米コロンビア)住民は半座りっぱなしの生活に変わります。カリブ海沿岸ではキャッサバが、アルティプラノ・クンディボヤセンスではトウモロコシが最初の作物として栽培される[3]。プエルト・オルミガの考古学遺跡は、人間の活動を示している。[引用要]
約4700年前(紀元前2700年頃)(南米コロンビア) アマゾンで住民が農業を始める。[引用要]
約3600年前(紀元前1600年頃)(南米コロンビア) モロ・デル・トゥルカンのピラミッドが建造される。[引用要]
約3590年前(紀元前1590年)(南米コロンビア) イラマ文化がバジェ・デル・カウカのカリマ川付近で発展する。[引用要]
約3300年前(紀元前1300年頃)(南米コロンビア) 現在のサンタンデール県でチミタのペトログリフが制作される。[引用要]
約3270年前(紀元前1270年頃)(南米コロンビア) シパコン陶器
約2700年前(紀元前700年頃)(南米コロンビア) 現在のビチャダ県のイニリダ川付近で洞窟壁画が制作される。[引用要]
約2700年前(紀元前700年頃)(南米コロンビア)キンバヤの形成期が始まる。[引用要]
約2700年前(紀元前700年頃)(南米コロンビア)エル・インフェルニートのメンヒルが建造される。[引用要]
約2300年前(紀元前300年頃)(南米コロンビア)マラガナ時代
約2300年前(紀元前300年頃)(南米コロンビア)グアヤベロ洞窟現代のグアビアーレに絵画が描かれる。[要出典]
約2300年前(紀元前300年頃)(南米コロンビア)コロンビア初のチーズは古代文明によって作られた。[要出典]
約2200年前(紀元前200年頃)(南米コロンビア)サン・アグスティン文化
約2100年前(紀元前100年頃)(南米コロンビア)タイロナ文化

約1万2000年前(南米ペルー)ギターレロ洞窟

約1万2000年前(紀元前1万年頃)ギターレロ洞窟(南米ペルー・ユンガイ)石器時代遺跡発見。一部の説によると、ピキマチャイ、チバテロス、ラウリコチャ、パイハン、トケパラの洞窟で発見された石器などもペルーの石器時代の遺跡とされる(諸説あり)。その後、沿岸部(チルカ地区とパラカス地区)、高地(カジェホン・デ・ワイラス地区)でも発見された。

約1万年前(中米)パレオ・インディアン期

約1万年前(紀元前8000年前)石器時代、パレオ・インディアン(Paleo-Indians)
石器時代またはパレオ・インディアン期:旧石器時代メソアメリカ(中米)先住民族パレオ・インディアン(Paleo-Indians)に代表される時代区分。後期更新世。打製石器などによる道具。インディアン祖先。ギリシャ語で古代の意味「palaios」に由来。

(備考)メソアメリカ史における時代区分の例:
紀元前8000年以前パレオ・インディアン期(Paleo-Indian period)
紀元前8000年~紀元前2000年アルカイック期(Archaic period)
紀元前2000年~紀元後250年先古典期(Preclassic period)
紀元後250年~紀元後900年古典期(Classic period)
紀元後900年~紀元後1521年後古典期(Postclassic period)
紀元後1521年以降コロンブス時代(Columbian era)

約1万年前(中米)オアハカ中部渓谷(メキシコ)農耕

約1万年前(紀元前8千年頃)~約6千2百年前(紀元前4千2百年頃)メソアメリカでの最初期の農耕か(※諸説あり)

約1万年前オアハカ中部渓谷ヤグルとミトラの先史時代洞窟(メキシコ)世界遺産のギラ・ナキツ洞窟で種子が発見。

約1万年前(紀元前8千年頃)ウリやマメ類の種子
約6千2百年前(紀元前4千2百年頃)トウモロコシの穂軸
※なお、アメリカ大陸全体での最古の農耕についてはアンデス古代文明との比較もあり諸説ある。

メソアメリカ・メキシコの先住民
約1万年前(紀元前8000年頃)トウモロコシの品種改良開始か。
約4300年前(紀元前2300年頃)土器の生産。
約3800年前(紀元前1800年頃)集約的なトウモロコシ栽培
約3800年前(紀元前1800年頃)メソアメリカで複雑な文化が形成(オルメカ、イサパ、テオティワカン、マヤ、サポテク、ミシュテク、ワステカ、プレペチャ、トトナコ、トルテカ、アステカなどの高度なメソアメリカ文明へと発展。)

約1万年前(紀元前8千年頃)~約3千年前(紀元前千年頃)先史時代ラテンアメリカ(古期)

約1万年前(紀元前8千年頃)~約3千年前(紀元前千年頃)先史時代ラテンアメリカ(古期)
紀元前8千年~紀元前千年頃:古期(英語)
※狩猟採集民が半農社会に入り複合的文明が生じた。

約9300年前~8世紀(南米アルゼンチン)クエバ・デ・ラス・マノス

約9300年前(紀元前7300年頃)~8世紀(紀元後700年頃)アルゼンチン、サンタ・クルス州「クエバ・デ・ラス・マノス(Cueva de las Manos)」スペイン語「手の洞窟」岩壁に複数のコラージュで描かれた数百点の手形。世界遺産。

約9000年前(紀元前7000年)南米ペルー定住か

約9000年前(紀元前7000年)南米ペルー定住か
・定住生活を送るようになり(ジスカ・イル・ムク、コトシュ、ワカ・プリエタ)
・ヒョウタンや綿花(Gossypium barbadense)などの植物を栽培し始めた。
・初期の作物は主に漁業に利用
・綿花は網や釣り糸を作るため
・ヒョウタンは浮き輪として使われた。

約6700年前(紀元前4700年頃)ペルー北部サニャ渓谷
約6700年前(紀元前4700年頃)、5400年前(紀元前3400年頃)灌漑用水路建設か

約5600年前(紀元前3600年頃)セチン・バホ遺跡(カスマ・セチン文化)セチン・バホ遺跡にあるフリーズ※ペルー最古の建造物か。

約5000年前(紀元前3000年頃)ペルー:綿花前土器時代、漁労、かご細工、金属細工(金のビーズ)など。

約4000年前初期土器時代または陶器時代:陶器はアマゾン川流域で発達しアンデス文化圏に広がったか。

・トウモロコシ主食栽培
・人口分布は海岸から河川沿いの渓谷へ移動か

約5500年前(紀元前3500年頃)~約3800年前(紀元前1800年頃)ノルテ・チコ文明(カラル・スーペ文明)
ペルー、エル・パライソ、リマ地方の後期先土器時代遺跡(紀元前3500~1800年)
ペルー、ブエナビスタ、リマ地方の4200年前の天文台(紀元前2200年)
ペルー北部、ランバイエケ地方の4000年前の神殿、ベンタロン(紀元前2000年)
クピスニケ文化(紀元前1500~1000年)
チャビン(紀元前900~紀元前200年)
パラカス
モチェ
ナスカ
ティアワナコ
ワリ
チムー

約8000年前(南米ペルー)リオ・アビセオ国立公園

約8000年前(南米ペルー)リオ・アビセオ(Rio Abiseo)国立公園(世界遺産)

自然遺産
ヘンディーウーリーモンキー
巨大な植物「プヤ」
約8000年前(紀元前6000年前)から人が住んでい
住居遺跡には
約1200年前(紀元前10世紀)〜約500年前(16世紀頃)の住居遺跡
9世紀~16世紀チャチャポヤス文化グラン・パハテン遺跡

ペルー中部,アンデス山脈の東側山腹からアマゾン川源流域にかけてのジャングルに囲まれた国立公園(面積 2745km2)

約8000年前遺跡・遺構(ロス・ピンテュドス、グラン・パハテンなど)

・パイナップル科の植物で地上で最も寿命が長いといわれるプヤが 10mをこす高さで垂直に伸び

・130種もの鳥類がみられる。

・絶滅寸前のヘンディー・ウーリーモンキーのほかオオアルマジロ,ヤマバク,ジャガーなど貴重な生物が多く生息


・1983年国立公園指定
・1990年、1992年世界遺産登録

約8千年前頃(紀元前6千年頃)古期中期

紀元前6千年頃:古期中期()定着型集落が現れ始めた。
特徴的な文化が古期段階で出現。

約6000年前カリブ海諸島先住民(1)石器時代(狩猟採集民)

約7000年前~約6000年前カリブ海諸島地域先住民(狩猟採集民)か
「先に定住していたのは、およそ7000年前から6000年前に中米や南米北部の沿岸からやってきた人々だった。この先住の狩猟採集民(古期の人類)は、新たな入植者が到来してまもなく、ほぼ全滅した」(出典)「カリブ最初の民はほぼ絶滅していた、南米から侵入者最新研究、174人分のDNAから古代カリブの歴史が明らかに」ナショナルジオグラフィック, 2020.12.26

約6000年前カリブ海に人類が定住か(出典)”A genetic history of the pre-contact Caribbean”2020Dec23,Nature※「プレ・コンタクト期のカリブ海の遺伝史(仮訳)『Nature』論文,2020年12月23日付

※※プレコンタクト期のカリブ海諸国における遺伝史は、2つの主要な人口移動を明らかにしている。

1つめは、約6000年前(古代)のカリブ諸島への初期移住は南米からの移住であったこと(北米起源説は否定された)。

2つめは、約2500年前から約2300年前(土器時代)カリブ海諸島へのアラワク族の移住。

また、この2020年論文では、千コロンブス期のカリブ諸島地域先住民が従来の数百万人虐殺という神父手記による説より大幅に少なく約数万人であったことが指摘されている。

いずれにせよ、カリブ海の先住民族の歴史の起源は少なくとも約6000年前の部族名不詳の狩猟民族までにさかのぼることがこの論文で確認された。(これは例えば約2600年前シボニー族などとされていた『カリブ海世界』石塚道子編1991などの20世紀のカリブ史先行研究から大きくアップデートされている。)

また、その後のカリブ海諸島地域先住民の歴史は数千年間にわたる。カリブ海諸島地域へ主に南米大陸からに渡来した。アラワク族、タイノ族、グアナハタベイ族(Guanahatabey)、シボニー族などの諸民族の遺伝的性質などの研究により、それぞれの部族関係についても見直しがなされている。

・約6000年前古代(archaic)カリブ海諸国に居住していた最古の先住民か
・石器時代カリブ海先住民の石器
・カリブ海先住民の遺伝的祖先は、中南米の集団と最も近縁であり、北米起源の証拠は見当たらない。


全般的な知見:
・カリブ海地域の古代および土器時代の人々の独特な文化的・遺伝的特徴
・本研究は、カリブ海地域の人口規模に関するこれまでの推定に疑問を投げかけ、カリブ海地域の人口はこれまで考えられていたよりも少なかったことを示唆。
・異なる集団が時を経て交流し、移住してきたカリブ海地域の複雑な歴史。

カリブ海地域における先住民族の祖先の持続性(例):
・古代カリブ先住民族はキューバ北西部で2,500年以上にわたり存続か
・プエルトリコ人の祖先の平均14%はプレコンタクト期以前のタイノ族。ニューヨーク・タイムズ紙

約6000年前(紀元前4000年頃)グアナハタベイ族(キューバ)

約6000年前(紀元前4000年頃)グアナハタベイ族(Guanahatabey)キューバ西部の先住民族。キューバ最古の先住民か※諸説あり
グアナハタベイ族はキューバ西部の先住民族で、紀元前4000年頃から存在していたとされる狩猟採集民。タイノ族やシボネイ族よりも古くから存在していた。

(備考)グアナハタベイ族(Guanahatabey)とシボニー族との誤解
かつてグアナハタベイ族(Guanahatabey)とシボニー族が混同されていたが現在では別の部族とされている。

シボニー族(スペイン語 Siboney 英語 Ciboney)はカリブ海地域の先住民。シボニー(Siboney)とはアラワク語で「石の人」の意味。のち紀元1世紀頃にカリブ海に居住をはじめるアラワク人が様々な石器類を発見したことから名づけられたという。シボニー族の石器は、キューバ、ハイチ、アンティグアなどの遺跡でみつかっている、とされた。

また、かつでは約4600年前(紀元前2600年頃)シボニー族がカリブ諸島地域へ渡来したとする記述もあった(出典)『カリブ海世界』第1章「先住民の世界」先コロンブス期のシボニー族, 江口信清, p.33-34。

ただし、現在ではシボニー族はタイノ族のサブグループと考えられており、シボニー族がキューバに居住した時期はもっと後の中世とする説が主流となっている。

約6千年より前「先史時代」

約6000年前より前~先史時代※「先史時代」とは文字の発明以前の歴史、という文献史料のみを対象とする古典的な歴史学の用語。ここでは、本来の語義(文字発明以前の歴史)に準じて「先史時代」の時期は「約6000年より前」としておく。



リオ・ピントゥラスのクエバ・デ・ラス・マノス(アルゼンチン)
セラ・ダ・カピバラ国立公園(ブラジル)

約6千年前~5世紀:古代ラテンアメリカ史

約6千年前~5世紀:古代ラテンアメリカ史
ここでは約6千年前の歴史時代から5世紀までのラテンアメリカの歴史を概観する。

(備考)約6千年前~歴史時代(世界史)※世界史では文字の発明以降を歴史時代という。
約5350年前(紀元前3350年)~約5000年前(紀元前約3000年頃):世界最初の文字
メソポタミア(イラク、ウルク市)シュメール人が発明した原楔形文字

約5000年前(紀元前3千年頃)~6世紀(西暦500年頃)古代ラテンアメリカ(形成期):定住後から古代文明形成期。メソアメリカ文明(中央アメリカ、中米)。アンデス文明(南アメリカ、南米)など。

約4000年前(紀元前2000年頃) ~6世紀(西暦500年)ラテンアメリカ形成期

メソアメリカ文明(中米):
約3500年前(紀元前1500年頃)農耕(トウモロコシ、インゲン豆、カボチャ、トウガラシ、綿栽培など)、土器、織物など。都市文明に移行。

約3200年前(紀元前1200年頃)~約2400年前(紀元前400年頃)古代メソアメリカ文明の先古典期(形成期):
・オルメカ文明:都市文明、石造建築、絵文字など。

約2000年前(紀元1世紀頃)~10世紀頃古代・中世前期メソアメリカ文明の古典期(開花期):
・メキシコ高原テオティワカン文明
・ユカタン半島マヤ文明
・7世紀頃メキシコ高原トルテカ文明

約1000年前(11世紀~15世紀)中世後期メソアメリカ文明の後古典期:
・11世紀頃メキシコ北部からユカタン半島チチメカ人
・14世紀頃アステカ人:アステカ王国建国(都テノチティトラン)
・15世紀頃アステカ文明繁栄期(チチェン=イツァーのピラミッド建設)
・11世紀~15世紀頃(中世後期)マヤ文明圏小国分立(キチュー、カクチクルなど)

アンデス文明
(備考)世界遺産に登録されているアンデス文明の遺跡
ウマウアカ
クスコ
サン・アグスティン
チャビン・デ・ワンタル
チャン・チャン
ティエラデントロ
ティワナク
サマイパタの砦
ナスカとフマナ平原の地上絵
マチュ・ピチュ
リオ・アビセオ国立公園

約5500年前(紀元前3500年頃)ノルテチーコ文明カラル・スーペ(ペルー)

約5500年前(紀元前3500年頃/紀元前35世紀頃)~約3800年前(紀元前1800年頃/紀元前18世紀頃)ノルテ・チコ文明(アンデス文明:ペルー、ノルテチーコ)カラル・スーペ(カラル遺跡)

※ノルテチーコ文明は、約5500年前(紀元前3500年頃)に現在のペルーのノルテチーコ地域一群の海岸渓谷に現れたアンデス文明のひとつ。アメリカ大陸最古級の文明のひとつ。世界で最初に独立した6つの文明の一つ。エジプトのピラミッドと同時期。メソアメリカのオルメカ文明より約2000年も古いと考えられている。(※諸説あり)。

ノルテ・チコ文明の特徴
・アンデス文明で特徴ある記録装置であるキープはノルテ・チコ文明から始まった。
・現在のペルー中北部沿岸のカラル地方に約30主要な人口密集地を有していた。
・紀元前3500年頃、ノルテ・チコ文明最初の都市がフォルタレザ地域のワリカンガに形成。

約5500年前(紀元前3500年頃)バルディビア文化(エクアドル)

約5500年前(紀元前3500年頃)~約3800年前(紀元前1800年頃)バルディビア文化(エクアドル沿岸部)アメリカ大陸最古級の文明のひとつ。とくに土器の発見が多いことから南アメリカ大陸では最古の土器文化ともされる。
・バルディビア人は中央広場を囲む円形または楕円形に家々が建てられたコミュニティに定住。
・農業、漁業、狩猟(鹿狩り)。
・トウモロコシ、インゲン豆、カボチャ、キャッサバ、唐辛子、綿花を栽培。
・綿花は衣類
・土器・陶器(赤色、灰色)※日本の縄文土器の類似性も指摘されるが交流は不明。

約4000年前(紀元前2000年頃)マヤ文明(メソアメリカ)

約4000年前(紀元前2000年頃)マヤ文明始まりか(※諸説あり)。
約4000年前(紀元前2000年頃)~16世紀頃マヤ文明(メソアメリカ)マヤ文明は現在のメキシコ南部、グアテマラ、ベリーズ周辺の古代文明。メソアメリカ文明の一つ。16世紀まで約3000年以上続いた。

約3500年前(紀元前1500年頃)サポテカ文明(メソアメリカ)

約3500年前(紀元前1500年頃)サポテカ文明(メソアメリカ)サポテカ文明は紀元前1500年頃に現れた。その筆記システムが後にオルメカに影響した。彼等は巨大都市モンテ・アルバンを残した。

約3500年前(紀元前1500年頃)ムイスカ先住民(南米コロンビア)

約1万3000年前エル・アブラ遺跡(南米コロンビア)
約3500年前(紀元前1500年頃)ムイスカ先住民(南米コロンビア)(参考)Muisca,Muisca era en.wikipedia
約2800年前(紀元前800年頃)~約2500年前(紀元前500年頃)ムイスカ族移住者第2派
9世紀(800年頃)~16世紀(1540年)ムイスカ連盟(参考)Muisca Confederations (political units) en.wikipedia
※ムイスカ族(チブチャ族)は南米コロンビアの先住民族のひとつ。コロンビア中央部から北東部のアルティプラノ・クンディボヤセンス高原に居住。とくに9世紀~16世紀には、中米のアステカ王国やマヤ王朝、南米インカ帝国などに次ぐプレ・コロンビア文化圏を形成したとされる(この9世紀~16世紀ムイスカ連盟期をムイスカ文明ともいう)。

ムイスカ語(チブチャ語族ムイスクブン語(モスカ語とも)。1537年スペインによるヌエバ・グラナダ征服時にヨーロッパ人との最初の接触。

約3500年前(紀元前1500年頃)アラワク族(ベネズエラ)

アラワク族の起源
約3500年前(紀元前1500年頃)オリノコ川流域(現在のベネズエラ)にアラワク族が定住開始か。

・アラワク族はカリブ海に最初に定住した主要な集団か。
・アラワク族の言語は南米全域に広がった。
・アラワク族は広い言語的・文化的集団の総称:アラワク族には本土のロコノ族、カリブ海諸島のタイノ族、などを含む。
・アラワク族は南米の故郷からカリブ海全域に拡大・定住。
・西暦600年から950年頃にアラワク族の主要なサブグループであるタイノ族が、南アメリカからカリブ海に到来し、大アンティル諸島と小アンティル諸島北部に定住。
・15世紀タイノ族はラテンアメリカ先住民として初めてクリストファー・コロンブスに遭遇。

約3200年前(紀元前1200年頃)オルメカ文明(メソアメリカ)

約3200年前(紀元前1200年頃~紀元前400年頃)オルメカ文明(メソアメリカ)オルメカ文明は紀元前1200年頃にメソアメリカに現れ、紀元前400年頃に終わった。オルメカの技術と概念がその没落後に周辺の文化に影響を与えた。この文明はアメリカで筆記システムを開発した最初の文化と考えられた。オルメカが不明の理由でその都市を放棄した後に、マヤ、サポテカおよびテオティワカン文化が起こった。

約2900年前(紀元前900年頃)チャビン文明(アンデス文明、ペルー)

約2900年前(紀元前900年頃/紀元前9世紀頃)~約2300年前(紀元前300年頃/紀元前3世紀頃):チャビン文明(アンデス文明、ペルー)※チャビン文明は、紀元前900年から、現在のペルーで海抜3,177 mのチャビンと呼ばれる遺跡周辺の古代文明。当時から交易ネットワークを構築し、農業を発展させた、とされる。

約2500年前カリブ海諸島先住民(2)土器・陶器時代(農耕部族)

約2500年前から約2300年前カリブ海諸島先住民(2)土器・陶器時代
約2500年前(紀元前500年頃)から約2300年前(紀元前300年頃)カリブ海諸島地域に農耕部族が渡来したか。アラワク族との関連も指摘される(※諸説あり)。


・土器時代:約2,500年から2,300年前、カリブ海地域に陶器の使用と農業に関連した新たな移住の波
・この集団はアラワク語を話す人々と関連があったか
・大アンティル諸島のアルカイック期の人口の大部分を置き換えたか
・実質的な人口規模は500人から1,500人と比較的小規模と推定
・古代先住民の人口と土器時代の人口の混血はごくわずかに発生
・近親者同士の結婚を避けたか。
・陶器の様式の変遷は必ずしも新たな移住と関連しているわけではなく、むしろカリブ海地域における思想と人々の拡散を反映か

約2500年前(南米エクアドル)ウパノ渓谷の古代都市(アマゾン文明)

南米アマゾン:アマゾンは、南米大陸を流れるアマゾン川とその流域一帯。広大な熱帯雨林が広がり、世界最大の流域面積を持つアマゾン川が流れる。アマゾン流域にはブラジルを中心に、ペルー、コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ボリビアなど6か国がある。

アマゾン文明(Amazonian civilization)
アマゾンの熱帯雨林はかつて複雑で洗練された文明の拠点であり、人口がまばらで人が住めない地域という長年の認識に疑問を投げかけている。近年の発見、特にLIDAR技術を用いた調査により、数千年前に遡る大規模で相互につながった都市や大規模な土塁の証拠が明らかになっている。これらの発見は、アマゾン文化の多様性と、洗練された農業・都市計画の実践を浮き彫りにしている、とされる。

アマゾン文明の主要な側面:
初期の都市化:
エクアドルのウパノ渓谷で新たに発見された都市は、少なくとも2,500年前のものと推定され、アマゾンで知られている最も古い複雑な社会とされる。最近の発見:ウパノ渓谷の都市:LIDAR技術により、ウパノ渓谷には2500年前に遡る相互につながった都市網が存在し、高度な都市計画と農業の痕跡が残されている。

相互につながった集落:
これらの都市は、家屋、広場、道路、運河を備えた、相互につながった集落のネットワークの一部でした。

高度な農業:
堆肥化によるテラ・プレタ(黒土)の創出や高度な水管理システムなど、高度な農業技術が用いられていたことを示す証拠があります。テラ・プレタ(暗黒の土):
堆肥化によって肥沃なテラ・プレタが作られたことで、古代アマゾンの人々は栄養分の乏しい土壌を耕作することができ、持続可能な土地管理を行っていたことが分かります。

土塁と塚:
例えば、ボリビアのモニュメンタル・マウンド地域には、高さ20メートルを超えるものも含め、数百もの塚が土手道で繋がれており、優れた工学技術を物語っています。モニュメンタル・マウンド地域:
この地域の広大な土塁、運河、池の痕跡は、水資源を管理し農業を支える複雑なシステムの存在を示しています。

文化の多様性:
考古学的研究は、アマゾンの文化の多様性をますます明らかにしており、カサラベ文化やリャノス・デ・モホス文化といった特徴的な社会が、それぞれ独自の特徴を形成しています。

地上絵と村落:
衛星画像とコンピューターモデリングにより、南アマゾンには広大な地上絵と村落のネットワークが存在することが明らかになりました。これは、これまでの推定よりもはるかに多くの人口が居住していたことを示しています。

植民地時代の物語への挑戦:
これらの発見は、コロンブス以前のアマゾンに対する理解を再構築し、人口のまばらな景観という概念から脱却し、古代の住民の創意工夫と複雑さを浮き彫りにしています。
現代の思考への影響:
これらの古代社会の研究から得られる知識は、現代の環境管理と持続可能な生活への理解に影響を与えます。
アマゾン文明に関する継続的な研究は、この地域の古代住民の歴史、文化、そして創意工夫に関する貴重な知見をもたらし、長年信じられてきた仮説に疑問を投げかけ、現代への教訓を提供しています。

約2400年前(紀元前400年頃)テオティワカン文明(メソアメリカ文明)

約2400年前(紀元前400年頃/紀元前4世紀頃~約1300年前(紀元7世紀頃)テオティワカン文明(メソアメリカ文明)※テオティワカン文明は、紀元前4世紀頃から紀元後7世紀ないし8世紀頃に、メソアメリカ(中米)で栄えた古代文明。とくに西暦150年から5世紀の間の絶頂期にはメソアメリカの大半を支配した、とされる。

紀元1世紀ラテンアメリカ

1世紀ラテンアメリカ※主な政治的集団:
(中米)マヤ(紀元前2000年~紀元後900年)
(中米)サポテク(紀元前700年~紀元後1521年)
(北米)プエブロ(紀元前12世紀~紀元後14世紀)
(北米)テオティワカン帝国(紀元前100年~紀元後8世紀)
(南米)ナスカ(紀元前100年~紀元後800年)

2世紀ラテンアメリカ

2世紀ラテンアメリカ※主な政治的集団:
(中米)マヤ(紀元前2000年~紀元後900年)
(中米)サポテク(紀元前700年~紀元後1521年)
(北米)プエブロ(紀元前12世紀~紀元後14世紀)
(北米)テオティワカン帝国(紀元前100年~紀元後8世紀)
(南米)ナスカ(紀元前100年~紀元後800年)
(南米)モチェ(紀元後100年~紀元後800年)※

3世紀ラテンアメリカ

3世紀ラテンアメリカ※主な政治的集団:
(中米)マヤ(紀元前2000年~紀元後900年)
(中米)サポテク(紀元前700年~紀元後1521年)
(北米)プエブロ(紀元前12世紀~紀元後14世紀)
(北米)テオティワカン帝国(紀元前100年~紀元後8世紀)
(南米)ナスカ(紀元前100年~紀元後800年)
(南米)モチェ(紀元後100年~紀元後800年)※

4世紀ラテンアメリカ

4世紀ラテンアメリカ※主な政治的集団:
(中米)マヤ(紀元前2000年~紀元後900年)
(中米)サポテク(紀元前700年~紀元後1521年)
(北米)プエブロ(紀元前12世紀~紀元後14世紀)
(北米)テオティワカン帝国(紀元前100年~紀元後8世紀)
(南米)ナスカ(紀元前100年~紀元後800年)
(南米)モチェ(紀元後100年~紀元後800年)
(南米)ティワナク帝国(西暦300 ~1000年)※

5世紀ラテンアメリカ

5世紀ラテンアメリカ※主な政治的集団:
(中米)マヤ(紀元前2000年~紀元後900年)
(中米)サポテク(紀元前700年~紀元後1521年)
(北米)プエブロ(紀元前12世紀~紀元後14世紀)
(北米)テオティワカン帝国(紀元前100年~紀元後8世紀)
(南米)ナスカ(紀元前100年~紀元後800年)
(南米)モチェ(紀元後100年~紀元後800年)
(南米)ティワナク帝国(西暦300 ~1000年)

6世紀~15世紀:中世ラテンアメリカ史

6世紀~15世紀:中世ラテンアメリカ史:ここでは、世界史(おもに西洋史)の時代区分に準じて6世紀~15世紀*を中世ラテンアメリカ史としておく。ただし中世ラテンアメリカ史の時代区分は諸説ある。例えば、一般的な時代区分では15世紀以前のラテンアメリカ史はすべて「先コロンブス期(英語 Pre-Columbian era)」とされている。また、英語圏では、9世紀~14世紀頃を「古典期(英語 Classic stage)」と呼ぶ例などもある。

6世紀~8世紀:時代区分名不明
9世紀(800年)~14世紀(1300年)頃:古典期(英語 Classic stage)
15世紀(1438年)~16世紀(1533年)インカ帝国(ペルー)
(関連項目)「北アメリカ史」、「メキシコの歴史」、「中央アメリカ史」、「カリブ史」、「先コロンブス期」

*(備考)「中世」の時代区分は世界史・日本史でズレあり。
6世紀(約500年頃)~16世紀(約1500年頃)「中世」世界史(西洋史)
11世紀後(平安時代後期)~16世紀(戦国時代)「中世」日本史

6世紀ラテンアメリカ


★時系列に並び替え★

南アメリカ先住民古代文明(South America


ムイスカ連盟Muisca confederation
タイロナ連盟Tairona confederation
モチェ文明Moche civilization
ワリ帝国Wari Empire
ティワナク帝国Tiwanaku Empire

アイマラ王国Aymara kingdoms
アラワク族とカリブ族Arawaks and Caribs
ディアギータ連盟Diaguita confederation
タイノTaíno
ウエタル王国Huetar kingdoms
マラジョアラ文化Marajoara culture
クヒクグKuhikugu
カンベバCambeba
ウパノ渓谷の文化Upano Valley cultures


アンデス山脈中部(エクアドル、ペルー、ボリビア)のノルト・チーコ、
チャビン、
ナスカ、
モチェ、ワリ、キタス、カナリス、チムー、パチャカマ、ティワナク、アイマラ

インカ、
コロンビアのムイスカ、
ドミニカ共和国および西インド諸島の一部のオルメカ、トルテカ、ミシュテカ、サポテカ、タラスコ王国(スペイン語版、英語版)(プレペチャ)、タイノ、

北アメリカ大陸南部のアステカとマヤだった。
・アステカ、マヤおよびインカの都市は大都市。
・アステカ帝国の首都テノチティトランは推計人口20万人~35万人で大きな市場などもあった。

・カホキア人の首都カホキア(現在の米国イリノイ州イーストセントルイス近く)推計人口約20万人以上。12世紀から13世紀の最盛期には北アメリカ大陸で最も人口の多い都市。カホキアの儀式モンクス・マウンドは前史時代北米で最大の土盛り工作物。

・古代ラテンアメリカ文明の農業;トウモロコシ、ジャガイモ、トマト、カボチャ、豆類、アボカド、など。

この文明では家畜に適した動物が少なかったので広範な家畜飼育には至らなかったが、アンデス山脈ではアルパカやリャマが荷物運びや毛織物と肉の資源として使うために家畜化された。

西暦15世紀までにミシシッピ川流域でトウモロコシがメキシコから導入されて栽培。

その後の農業の発展はヨーロッパ人の到着により変化。

3世紀から9世紀に至る最も華麗な文化が開花した時代を古典期としてその前後を先古典期、後古典期と、あるいはそれ以上に細分化することもある[10]。

西暦5世紀か6世紀頃(シベリアからカナダ)エスキモーの移動か

6世紀(西暦500年頃~)カニャリ(Cañari)(アンデス文明、エクアドル)

6世紀(西暦500年頃~)カニャリ(Cañari)(アンデス文明、エクアドル)エクアドル南部の高地に居住。先コロンビア期で重要な部族の一つ。
主要都市:クエンカ
・織物、農業、陶器、そして金銀細工の優れた技術を持つ強力な部族。
・長く激しい戦いの末にインカに敗北
・のちスペイン側に立ってインカに対抗。

プレ・インカ時代/プレ・コロンブス期のアメリカ
紀元前500年~西暦500年頃(エクアドル地域開発期):カニャリ(Cañari)の起源は不明。ただ、陶器の存在などから、この時期にバルディビア(Valdivia)後のエクアドル先住民民族の移動や交流があり、カニャリの先駆けとなった可能性も推測されてはいる。エクアドル北部ではトゥンカワン文化が栄えた。
西暦500年 入植
西暦1470年 インカ征服
西暦1533年 スペイン帝国への併合

7世紀ラテンアメリカ

7世紀~17世紀頃カホキア(北米、イリノイ州)※600年頃北米イリノイ州カホキア遺跡周辺に定住したとされる北米先住民族の古代文明。11世紀(1000年頃)中南米から伝わったと推測されるトウモロコシ栽培がカホキア周辺でも行われたことなどを契機に12世紀頃最盛期約5万人ほどの古代都市に発展。

8世紀ラテンアメリカ

現在のアメリカ合衆国南西部やメキシコ北部となった所にいたプエブロ人は、日干し煉瓦造りのような大きな石造り家屋に住んでいた。彼等は現在アリゾナ州、ニューメキシコ州、ユタ州、コロラド州およびその周辺に住んでいる。
キニチ・カン・バラム2世、古典期のパレンケ支配者、石碑に描かれている。

8世紀(750年頃~)オアシスアメリカ(Oasisamerica)北中米(米国南西部アリゾナ州・ニューメキシコ州およびメキシコ北部)先住民の文化圏。
オアシスアメリカ(Oasisamerica)の主な文化圏;
8世紀(約750年~プエブロ族祖先(Ancestral Pueblo peoples)
・ホホカム(Hohokam)
・モゴロン(Mogollon)
・フレモント(Fremont)
・パタヤ(Pataya)

チチメカ

チチメカはメヒカ(アステカ)が現在のメキシコ北部に住んだ半遊牧的民族の広い範囲に総称的に適用した名前であり、ヨーロッパ人の「ババリアン」(野蛮人)と同じような意味がある。この名前はスペイン人が特にメキシコ北部の半遊牧狩猟採集型民族に言及するときに軽蔑的口調で使われた。

ホーデノソーン

(4)チブチャン諸民族Chibchan Nations
(5)ムイスカMuisca
(6)アマゾン The Amazon
(7)アンデス文明Andean civilizations
  7)a. チャビンChavín
  7)b. モチェMoche
  7)c. インカ Inca
(8)アラワク族とカリブ文明Arawak and Carib civilizations

9世紀ラテンアメリカ

9世紀ラテンアメリカ

10世紀ラテンアメリカ

10世紀ラテンアメリカ

10世紀~12世紀トルテカ民族(アンデス)

10世紀~12世紀トルテカ民族(アンデス地方)※トルテカは、10世紀から12世紀頃に、アンデス地方で栄えた遊牧型民族。言語はアステカでも使われた。

11世紀ラテンアメリカ

11世紀~16世紀プレペチャ王国(メソアメリカ)

11世紀(1100年頃)~16世紀(1530年頃)プレペチャ王国(タラスコ王国):プレペチャ族による王国すなわちタラスコ王国は西暦1000年頃にメソアメリカに現れた。彼等は西暦1100年から1530年まで繁栄した。現在でもミチョアカン州に住み続けている。彼等は勇猛な戦士であり、その栄光の時代には決して征服されることなく、アステカの支配から広大な地域を守った。

12世紀ラテンアメリカ

12世紀ラテンアメリカ

13世紀ラテンアメリカ

13世紀ラテンアメリカ
・13世紀以降(西暦1200年以降)ラテンアメリカ史を後古典期とする場合もある。

14世紀ラテンアメリカ

北米オンタリオ湖南岸のアメリカ先住民居住区。

14世紀(1325年)~16世紀(1521年)アステカ王国(メキシコ)

14世紀(1325年)~16世紀(1521年)アステカ王国(メキシコ)アステカは14世紀ころにその帝国を建設し始めており、その文明はスペインの征服によって急速に滅んだ。彼等はメソアメリカや周辺の地域に住んだ。アステカ王国の首都テノチティトラン(現在のメキシコシティ)は全時代を通じて最大級の都市だった。

15世紀ラテンアメリカ

15世紀(1438年)~16世紀(1533年)インカ帝国(ペルー)

15世紀(1438年)~16世紀(1533年)インカ帝国(ペルー)
1438年から1533年までインカ帝国(首都クスコ)アンデス山脈地域を支配した。

ケチュア語の「タワンティン・スウユ」すなわち「4つの地域の土地」として知られるインカ文化は高度に傑出し発展した。都市は正確で無類の石造りであり、山岳の多くの高度に合わせて建設された。棚畑が利用可能な農業形態だった。優れた金属加工の証拠があり、脳手術までが成功していた。

「先コロンブス時代」

先コロンブス時代:1492年イタリアの探検家クリストファー・コロンブスがカリブ海地域に到達した年以前の総称。

15世紀末~18世紀:近世ラテンアメリカ史

15世紀末~18世紀:近世ラテンアメリカ史

15世紀末ラテンアメリカ~1492年コロンブス~植民地時代

ヨーロッパ人による再発見と植民地化

ラテンアメリカ史の一般的な時代区分は先コロンブス時代、植民地時代、独立国家の時代の3つに大別される。

先コロンブス時代:1492年イタリアの探検家クリストファー・コロンブスがカリブ海地域に到達した年以前の総称。

植民地時代:1492年以降の植民地時代は、スペインとポルトガルの両国による絶対王権によって統治された約300年間を指す。ラテンアメリカ地域の領有権の正当性は教皇によって与えられたものであったが、これを無視したオランダ、イギリス、フランス、デンマーク、スウェーデンなどのヨーロッパ諸国はカリブ海域の多くの島々や大陸の一部を占領・支配した。

独立国家の時代:19世紀~現代:1804年ハイチ独立から1983年クリストファーネイビス独立まで。近現代アメリカ史に記載。

16世紀ラテンアメリカ

17世紀ラテンアメリカ

18世紀ラテンアメリカ

19世紀~:近現代ラテンアメリカ史

19世紀ラテンアメリカ

19世紀初頭~ラテンアメリカ諸国の独立(:1804年ハイチ独立、1810年代南米諸国独立、1820年代中米・南米諸国独立、1840年代・1900年代カリブ諸国独立、など)

ラテンアメリカ諸国の独立(年表)

(参考4)ラテンアメリカ諸国の独立(年表)
独立年 ラテンアメリカ諸国の独立 / 旧宗主国・領有国 (地域別) 公用語
1804年 ハイチ / フランス (カリブ) フランス語、ハイチ語
1810年 コロンビア / スペイン (南米) スペイン語
1810年 チリ / スペイン (南米) スペイン語
1811年 ベネズエラ / スペイン (南米) スペイン語
1811年 パラグアイ / スペイン (南米) スペイン語、グアラニー語
1816年 アルゼンチン / スペイン (南米) スペイン語
1821年 メキシコ / スペイン (中米) スペイン語
1821年 グアテマラ / スペイン (中米) スペイン語
1821年 ホンジュラス / スペイン (中米) スペイン語
1821年 エルサルバドル / スペイン (中米) スペイン語
1821年 ニカラグア / スペイン (中米) スペイン語
1821年 コスタリカ / スペイン (中米) スペイン語
1821年 ペルー / スペイン (南米) スペイン語、ケチュア語、アイマラ語
1822年 ブラジル / ポルトガル (南米) ポルトガル語
1822年 エクアドル / スペイン (南米) スペイン語
1825年 ボリビア / スペイン (南米) スペイン語、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語など多数
1825年 ウルグアイ / スペイン (南米) スペイン語
1844年 ドミニカ共和国 / スペイン (カリブ) スペイン語
1902年 キューバ / スペイン (カリブ) スペイン語
1903年 パナマ / スペイン (中米) スペイン語
1962年 ジャマイカ / イギリス (カリブ) 英語
1962年 トリニダード・トバゴ / イギリス (カリブ) 英語
1966年 バルバドス / イギリス (カリブ) 英語
1966年 ガイアナ / イギリス (南米) 英語
1973年 バハマ / イギリス (カリブ) 英語
1974年 グレナダ / イギリス (カリブ) 英語
1975年 スリナム / オランダ (南米) オランダ語
1978年 ドミニカ国 / イギリス (カリブ) 英語
1979年 セントルシア / イギリス (カリブ) 英語
1979年 セントビンセント・グレナディーン / イギリス (カリブ) 英語
1981年 ベリーズ / イギリス (中米) 英語
1981年 アンティグア・バーブーダ / イギリス (カリブ) 英語
1983年 セントクリストファー・ネイビス / イギリス (カリブ) 英語

19世紀初頭~独立国家の時代

「イスパノアメリカ独立戦争」
19世紀初頭から独立国家の時代:
1814年9月1日ナポレオン戦争でナポレオン敗北
1815年6月9日ウィーン会議開催
1848年革命

1815年~1818年ウィーン体制確立

1815年~1818年ウィーン体制確立:ナポレオン戦争に勝利したオーストリア、ロシア、プロイセンの復古勢力が革命再発を防ぐために締結した同盟など。※1792年以前の状態に戻すことと勢力均衡が原則とされたウィーン会議以降の国際秩序
1815年神聖同盟:オーストリア、ロシア、プロイセンの3カ国によるキリスト教的友愛による平和を提唱する同盟。
1818年五国同盟:イギリスと敗戦国フランスを加えた同盟。

1820年スペイン立憲革命(五国同盟により鎮圧)

スペインではナポレオン軍の敗北によりジョゼフ・ボナパルトは追放。スペイン・ブルボン復古王政のフェルナンド7世が復位。これに対して自由主義者リエゴが1820年にスペイン立憲革命を起こしたが、革命の波及を恐れた五国同盟によって鎮圧。

イタリア・カルボナリ党革命(五国同盟により鎮圧)

イタリアでもカルボナリ党がスペインを模倣してナポリ・ピエモンテで蜂起したが、五国同盟によって鎮圧。

1810年代~1820年代ラテンアメリカ諸国の独立

1810年代から1820年代を通じてラテンアメリカ諸国が相次いでスペイン帝国からの独立を果たし、スペインは中南米植民地を失っていった。

1804年ハイチ独立

1804年 ハイチ / フランス (カリブ) フランス語、ハイチ語

1810年コロンビア独立

1810年 コロンビア / スペイン (南米) スペイン語
1810年コロンビア独立~1819年大コロンビア建国:1810年7月20日クンディナマルカ共和国独立。コロンビア首都ボゴタ中心部(現在ボリーバル広場)スペインから独立宣言。コロンビア独立記念日。
1819年コロンビア共和国(大コロンビア)建国

1810年チリ独立

1810年 チリ / スペイン (南米) スペイン語

1818年チリ独立

1818年チリ独立

1811年ベネズエラ独立

1811年 ベネズエラ / スペイン (南米) スペイン語

1811年ベネズエラ・アメリカ合衆国独立~1821年ベネズエラ独立

1811年ベネズエラ・アメリカ合衆国がスペインから独立
1821年6月ベネズエラ独立

1811年パラグアイ独立

1811年 パラグアイ / スペイン (南米) スペイン語、グアラニー語

1811年パラグアイ独立

1811年パラグアイ共和国がスペインから独立

1816年アルゼンチン独立

1816年 アルゼンチン / スペイン (南米) スペイン語
1816年アルゼンチン独立の流れ:
1810年5月ブエノスアイレス五月革命で自治宣言
1816年7月ラプラタ連合(現在のアルゼンチン)独立
1825年アルゼンチン改名

1821年メキシコ独立

1821年 メキシコ / スペイン (中米) スペイン語

1810年9月~1821年メキシコ独立革命

1810年9月メキシコ独立革命の開始(1821年メキシコ独立)。

1821年グアテマラ独立

1821年 グアテマラ / スペイン (中米) スペイン語

1821年ホンジュラス独立

1821年 ホンジュラス / スペイン (中米) スペイン語

1821年エルサルバドル独立

1821年 エルサルバドル / スペイン (中米) スペイン語

1821年ニカラグア独立

1821年 ニカラグア / スペイン (中米) スペイン語

1821年コスタリカ独立

1821年 コスタリカ / スペイン (中米) スペイン語

1821年ペルー独立

1821年 ペルー / スペイン (南米) スペイン語、ケチュア語、アイマラ語

また、1821年にはオスマン帝国からの独立を目指してギリシャ独立戦争が始まっている。露土戦争で連合軍に敗北したオスマン帝国は1832年ギリシャ独立を認め、列強はバイエルン王子オットーをギリシャ王オソン1世とするギリシャ王国を樹立した。

1822年ブラジル独立

1822年 ブラジル / ポルトガル (南米) ポルトガル語


1822年9月にはポルトガルからブラジルが独立した。

1822年エクアドル独立

1822年 エクアドル / スペイン (南米) スペイン語

1823年12月アメリカ合衆国モンロー大統領は、独立したラテンアメリカ諸国に対して神聖同盟諸国が干渉すること、および西半球におけるヨーロッパの植民地拡大へ反対すると表明した[13]。

1825年ボリビア独立

1825年 ボリビア / スペイン (南米) スペイン語、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語など多数

1825年ウルグアイ独立

1825年 ウルグアイ / スペイン (南米) スペイン語

1830年のフランス7月革命に対抗してロシア、オーストリア、プロイセンが1832年10月に旧秩序維持を再確認したが、革命干渉を忌避したイギリスとフランスは真摯協商を結んだことでウィーン体制は分裂し、さらに各国での1848年革命によってウィーン体制は崩壊した[12]。

1844年ドミニカ共和国独立

1844年 ドミニカ共和国 / スペイン (カリブ) スペイン語

1902年キューバ独立

1902年 キューバ / スペイン (カリブ) スペイン語

1903年パナマ独立

1903年 パナマ / スペイン (中米) スペイン語

20世紀前半のラテンアメリカ(1929年世界恐慌など)

1929年世界恐慌:1929年の世界恐慌によって寡頭支配勢力の弱体化が起こり、ラテンアメリカ諸国は新しい政治・経済秩序を模索し始めた。民主化の波に飲み込まれ、それまで無視されてきた大衆と呼ばれる人々が政治に大きな影響を与え始めるようになっていった。

20世紀後半のラテンアメリカ

1959年キューバ革命

1962年ジャマイカ独立

1962年 ジャマイカ / イギリス (カリブ) 英語

1962年トリニダード・トバゴ独立

1962年 トリニダード・トバゴ / イギリス (カリブ) 英語

1966年バルバドス独立

1966年 バルバドス / イギリス (カリブ) 英語

1966年ガイアナ独立

1966年 ガイアナ / イギリス (南米) 英語

1973年バハマ独立

1973年 バハマ / イギリス (カリブ) 英語

1974年グレナダ独立

1974年 グレナダ / イギリス (カリブ) 英語

1975年スリナム独立

1975年 スリナム / オランダ (南米) オランダ語

1978年ドミニカ国独立

1978年 ドミニカ国 / イギリス (カリブ) 英語

1979年セントルシア独立

1979年 セントルシア / イギリス (カリブ) 英語

1979年セントビンセント・グレナディーン独立

1979年 セントビンセント・グレナディーン / イギリス (カリブ) 英語

1981年ベリーズ独立

1981年 ベリーズ / イギリス (中米) 英語

1981年アンティグア・バーブーダ独立

1981年 アンティグア・バーブーダ / イギリス (カリブ) 英語

1983年セントクリストファー・ネイビス独立

1983年 セントクリストファー・ネイビス / イギリス (カリブ) 英語

21世紀ラテンアメリカ

2011年ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体
※2011年11月24日「教育のための行進」中南米各国の学生によるデモ集会。呼びかけはチリ大学生連合とコロンビアの全国学生拡大会議。ウルグアイ、アルゼンチン、ブラジル、エルサルバドル、パラグアイなどでも開催。
2011年12月2日「ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体」結成。植民地を除く全33ヶ国が参加。前身はラ米・カリブ首脳会議。

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