オクシタニ Occitanie の由来と地理~もっと知りたいロクシタン

フランス
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世界でも大人気のナチュラルコスメブランド「ロクシタン(L’OCCITANE)」。

日本でもデパートやエキナカなど、さまざまな場所でお目にする機会もふえてきた。

コスメをきっかけに、せっかくなので、フランスの地域や歴史・文化をひもといてみてはいかが?

ここでは、ブランド名の由来でもあるオクシタニ(オクシタニア)の地理など、南仏のカルチャーについて読者の方とご一緒に学んでみたい。

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はじめに オクシタンの地理(地形図)

Par Nicolas Eynaud — Travail personnel, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=48772687

オクシタンの地形図

はじめに オクシタンの地理を概観するために地形図を掲載。

都市の発展や歴史をひもとくには河川に注目するのがひとつのポイント。パリのセーヌ川も然り。ということでまずは地形図をざっとながめてみる。

(話は飛びます。実は陛下はイギリスで運河の研究などをなさっていた水の歴史の専門家だそうですね。)

オクシタニとは?(名・由来)

Occitanie カタカナ表記がまちまち?

さて、ここで少し語学の話に。みなさん気にお気づきかもしれません。ネットで検索してみるとこの Occitanieのカタカナ表記がまちまち。オクシタン、オクシタニ、オキシタニ、オキシタニー…。どれが正しいのか?(といっても正しいのは、フランス語 Occitanieしかないわけなので、そもそも正しいフランス語のカタカナ表記は?という設問自体不毛というフランス語あるある。)

しかし、どっちにしろこの記事では取りあえず仮決めしたい。

フランス語「Occitanie」発音

ということで、ネイティブ発音をチェック。
まず、フランス語「Occitanie」を正しい発音記号で書くと次のとおり。
発音記号(IPA:国際音声記号)
/ɔk.si.ta.ni/

Occitanie
Pronunciation
IPA(key): /ɔk.si.ta.ni/

source:Wikitionary, Occitanie

ネイティブ発音に近いのは?

  • オクシタニ 総称
  • オキシタニ 行政区分
  • オクシタニア 歴史文化圏

できれば発音の音声は引用先から確認なさって頂きたい。カタカナで書くと以下の2つが候補かと思います。
オクシタニ、オキシタニ
さらにオキシタニアという英語風の呼び名もある。
この記事では3つ(2+1)のカタカナを使い分けたい

オキシタニとオクシタニア違い(行政区分と文化圏)

ゴルド、典型的なプロヴァンスの村, By I, Luc Viatour, CC BY-SA 3.0

オクシタニア(Occitània)は「南フランスを中心とした一帯のうちオック語が話される地域の名称」といわれています。

でも、正直ピンとこないですよね。
実はオクシタニアには2つある。

行政区分でのオキシタニ

現在の行政区分でのオキシタニ。

歴史的な文化圏としてのオクシタニア

歴史的な文化圏としてのオクシタニア

ここでは、まず現在のオキシタニを確認した上で、後半で歴史的な オクシタニアについてふれていきます。

オキシタニ(行政区域)

オキシタニの地図(2019年現在の行政区分)

「オキシタニってどこ?」
そんなときは地図をみるのがイチバン!
ということで、さっそくオクシタンの地理のお勉強をしちゃいましょう!

オキシタニの地図(2016年以降~2019年現在の行政区分)

オキシタニの地図

ちなみに、私は学生時代この辺を車で走りました。

ボルドーからトゥールーズ(A62)。トゥールーズからA61を夜通し走り、名前は忘れましたがこの地図のナルボンヌという地名の近くの海辺の国立公園の近く、というより具体的にはただの道路わきで車中泊(笑)。

朝起きたら近くの村までよろよろと走り、カフェをみつけて un cafe s’l vous plaît. 当時の数少ないボキャブラリーの1つでした。そこで朝の市場があればのぞき、市場がなければスーパーか商店でパンとハムとチーズで朝飯。フランス料理食べまくるつもり。何故か衝動でレンタカーを1週間借りて、ざくっとフランス一周してしまったもので、食い物は質素な貧乏旅行でした。素晴らしい気分でした。

A9のモンペリエを抜けるあたりは、まさに想像していたようなプロバンスの農村風景。そのなかに時々現れる中世のお城に囲まれた城下町。そして小さな村。ちょうど持って行ったカセットテープにパバロッティのオペラがあったので、大音量でかけながらFIATを走らせていると、柄でもないですが映画の登場人物になったような気分でした。(どっかで書いたような…💦。ま、いいか、若い頃の海外旅行の思い出は、1粒で何遍でもおいしいですよね(笑)。

マルセイユと抜け、カンヌあたりまで、コートダジュール、地中海を横目に。あの海の青さは素晴らしかった。

・・・と、思い出話はこのぐらいにして。オクシタンの地理の授業に戻りましょう。(えっ)

オクシタニア(文化圏)

オクシタニア
Par Norrin strange — Travail personnel, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2408282

この地図と、上の現在の行政区分を比較してみると、文化圏としてのオクシタニアと、現在のオクシタニは、だいぶ範囲が違うことにお気づきでしょうか。

オクシタニア文化圏とは

オクシタニは、南仏の歴史的な地域・国家で、オキシタン(Occitan)が主要言語として話されていた土地。(筆者仮訳)

Occitania (Occitan: Occitània, IPA: [utsiˈtanjɔ], locally [u(k)siˈtanjɔ], [ukʃiˈtanjɔ] or [u(k)siˈtanja])[a][b] is the historical region and a nation,[1][2][3] in southern Europe where Occitan was historically the main language spoken,[4] and where it is sometimes still used, for the most part as a second language.

Wikipedia.en, Occitania

昔のオクシタニアの範囲は、現在のオキシタニとプロヴァンスの行政区画を足して、さらに北にも領土を広げた部分となっていました。

おそらく、この文化圏としてのオクシタン(オック語を話す地域)。あのロクシタンのルーツなのではないでしょうか。

現在の行政区分だけでみると「あれ、なんでプロヴァンス?」と、ややマニアックな疑問を持つ地理歴史ファンもおられるかもしれません。こうした背景をひもといてみると、ブランドに込められた思いなどがより深く感じられて興味深いですね。

補足 (南仏とプロヴァンス)

「南仏」どこからどこ?

さて、そうすると、南仏ってどこからどこまでなのか、気になりませんか?

南仏は、簡単にいうと、このオクシタニアからプロヴァンスまでの一帯を指します。

ただ、プロヴァンス自体の地理や行政区分などのズレと絡んで、少々分かりづらい面もあるかもしれませんね。

プロヴァンスのおさらい

プロヴァンスについては別稿でまとめています。ポイントだけおさらいしておきましょう。

プロヴァンスとプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏


参考(オクシタン観光局)

オクシタン観光局(Tourisme Occitanie)、正式名称オクシタン観光局地域委員会(Comité Régional du Tourisme Occitanie)

[#ExpériencesOccitanie] Dans le cadre de la collaboration digitale CRT / CDT, près de 5⃣0⃣ expériences en Occitanie ont été produites ➡️ https://t.co/vJOWzWdG8g pic.twitter.com/f1FPx7YEYZ— Tourisme Occitanie (@CrtOccitanie) May 28, 2019

Tourisme Occitanie

CRT / CDTデジタルコラボレーションの一環として、およそ5⃣0⃣のOccitanの体験が生み出されています。➡️https://t.co/vJOWzWdG8g pic.twitter.com/f1FPx7YEYZ-オクシタン観光局(@CrtOccitanie)2019年5月28日(筆者仮訳)

https://www.tourisme-occitanie.com/experiences-en-occitanie

まとめ

ここではおもにオクシタニの地理についてふれました。

実は、創始者のふるさとの地名。そのままブランド名になってるなんて、すてきな郷土愛ですね。郷土への誇りを感じます。

もちろんオクシタニの歴史や文化的な背景は奥深く、ここではほんの一部でしかありません。

ご関心いただけたら、別の記事もご参照頂けば幸い。オクシタニの歴史オクシタニの文化・言語

ブランド名と伝統的な文化、地名のつながり

日本で言えば、新潟県長岡市の越後の酒、とか、帯広市池田町の十勝ワインなど、必ずしも行政区分の地名ではないけれど、その地域の伝統的な地名などをブランドに使う例はたくさんありますものね。

ちなみに、最近訪れた土地で印象的だったのは、栃木県栃木市の大平ぶどう畑。ローカルな穴場なのであまり知られていないかもしれません。岩舟あたりの山道を抜けてときに眼下に広がるブドウ畑の景色は、思わず栃木のプロヴァンス?なんて錯覚を覚えるほど。距離はさほどない。もしお近くを通られた際に、日本でプチ・プロヴァンス気分を味わいたいなら、おすすめかも。

また、岩舟山という変わった山があります。このサイトの表紙にも載せてます。セザールの書いたプロヴァンスの山の景色に、個人的にはすごく似てると思います。ほんまかいな?と思われた方は、ぜひそちらもお立ち寄りを。


あとがき

当サイトでは、コスメやファッションなどをエントリーポイントとして、フランスやスペイン、ラテンアメリカ、西アフリカ等、地理や歴史、文化や言葉などの背景を知る記事を掲載してまいります。

みなさんの普段の日常がより豊かになるきっかけになれば幸い。

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